看護師として働き始め、三年目ともなると、仕事にも慣れてきて、転職を考える人も多いでしょう。
看護師転職をすることは良い部分もありますが、気をつけなければならないこともあります。
ということでここからは、看護師が三年目で転職する際に意識するべきことについて紹介していきます。
目次
看護師3年目で転職を考える理由
看護師3年目になると、転職を視野に入れる人も増えてきます。ある程度経験を積んでステップアップしたいというのが主な理由と言えますが、他にも様々な理由があります。以下にその理由をまとめてみました。
仕事にも慣れて余裕ができ始める
最初はわけがわからなかったとしても、3年ほど働くと、次第に仕事が板についてきて、広い視野で職場を見ることができます。看護師としての将来を見据えた時に、転職について考えることが増えてくる時期でもあります。
3年ほど実務経験を積むと、新人から立派な看護師として病院側にも貢献できるようになります。そのタイミングで、今よりももっとスキルアップできる職場を探したいという気持ちも増えてくるわけです。
経験を積むと、より条件の良い職場に就職できる可能性も高くてなります。看護師は常に人手不足の仕事ですから、需要は多いのがメリットでもあります。勤務年数によって転職できる先の選択肢が増えるのも魅力のひとつです。
責任の重さをより感じるようになる
看護師という仕事は、命に関わる仕事です。病院で患者さんの世話をするのが大きな役割ではありますが、病気の人をみていくことになるので、時にはやるせない気持ちに包まれる時もあるでしょう。
救えた命があるのではないか、と大きな責任感と罪悪感でいっぱいになることもあるかもしれません。病院に勤め始めて3年ほど経験を積むと、そのようなことをたくさん目の当たりにすることでしょう。
その上でさらに看護師を続けたいと思うこともあるでしょうが、責任の重さを痛感して、別の職種に転職したいと思うこともあります。看護師の資格があれば他の職業に就くこともできるので、この段階で転職を希望する人も多いのです。
給与体系について理解が深まり、先の見通しが立つ
看護師として働き始めた当初は、給与に対してもよくわからず、毎月決められた額を受け取り、このようなものか、と思う日々が続くでしょう。しかし、ある程度経験を積むことで、次第に病院の給与体系についてもわかってきます。
その上で、もう少し給与がたくさんもらえる職場に転職したいと考えて、転職活動をスタートする人も多いものです。仕事がハードな割に、給与に関してはさほど水準が高くないのが看護師のデメリットでもあります。
しかし、看護師以外の職場であれば、現在よりも高い給与で働ける場所もあります。そうした点を考慮して、大体の給与体系がわかってきた段階で転職を考えるという人も多いのです。
「お礼奉公」が終わるタイミング
看護師には、「お礼奉公」という独特の文化があります。他の職種では聞かない言葉ですが、看護師業界では当たり前のように行われています。看護師業界では、病院などに看護学生として勤務しながら看護師資格を取得する制度があります。そして無事に資格が取れた場合、感謝の意味も含めてその病院で数年間勤務するのがルールとなっています。これを「お礼奉公」と呼びます。
お礼奉公の期間は病院によって異なりますが、大体2〜3年ほどだと言われています。お礼奉公中の転職ができないわけではありませんが、各病院で決められているシステムなので、こういう決まりがある以上、転職しづらいのが現状です。
そのため、お礼奉公が終わるタイミングの3年目を機に転職をするという人が多いのです。
看護師三年目で転職するメリット
看護師3年目で転職をすることについて、「まだ早いのではないか」「うまくいくのか心配」と不安を抱く人も多いでしょう。もちろん早めの転職では厳しいことが多いのも現状です。ただ、三年目の転職にはメリットとなる点もいくつかあります。以下に紹介しているので、チェックしてみてください。
看護師技術がついているので即戦力になりやすい
看護師資格を持っていれば看護師として働くことはできますが、それでも現場の知識や経験がなければ、瞬時の判断などが遅れてしまうことも。現場で数年経験を積むことで、一人前の看護師に近づくことができます。
看護師のスキルが高まるまでは、転職活動もなかなか思うようにいかないこともあるでしょう。看護師経験が3年くらいになってくると、次第に実績もついて、仕事もやりやすくなるでしょう。そのタイミングで、次の職場を探すのはおすすめです。
看護師以外への転職を検討している場合も、ある程度看護師としての実務経験を積んでいると、転職活動でも有利に働きやすくなります。看護師のスキルは様々なところで活かすことができるので、三年目の転職は良いタイミングと言えるでしょう。
若いので転職をしても馴染みやすい
新卒で看護師として働き始めた場合、三年目にはまだ20代の半ばごろの人が多いでしょう。転職をするのであれば、若いうちに転職をするのもおすすめです。若いうちは吸収力があり、物事を覚えるのにも時間がかかりません。新しい職場に行ったとしても、その職場の雰囲気に馴染みやすいのがメリットです。
年齢を重ねてからの転職は、よほどのスキルや実績がないと難しい場合もあります。そのため、転職したいと考えているのであれば、三年目くらいで新しい職場に行き、いろいろな職場の雰囲気を体感しておくことも大切です。
ただし、若くして転職回数が多すぎると「すぐやめるかもしれない」というイメージを持たれてしまいがちなので、転職をする場合には三年目あたりがちょうど良いのです。
将来もしもの時に備えやすい
看護師は医師と同じように、命に関わる仕事です。病気の人を相手にして、時には緊急事態に遭遇することもあるでしょう。普通の人であればうろたえてしまいがちな場面でも、看護師としての経験を積むことで冷静に動くことができるようになります。
この冷静さと判断力を現場で養うことで、さらに良い条件の職場に転職できるチャンスもあります。また、業務以外の部分でも、緊急時の臨機応変な対応ができれば、役立つこともあるのです。
例えば、知り合いや友人が体調を崩したり怪我をしてしまった場合にも、自分がその場にいればすぐに的確な処置ができます。また、家族が病気になった際にも、知識とスキルを活かしてサポートができるでしょう。
三年目で転職をして、いろいろな職場で経験を積むことで、より看護師としてのスキルや経験値を増やすことができるのです。
関わりたい分野でいち早く経験を積める
看護師として働き始める場合、多くの場合はお礼奉公があるので、自分に適さないと思う職場で数年勤めなければならない、ということもあります。職場が自分に合わないと感じる場合は、奉公が終わった段階での転職がおすすめです。
最初の三年の間で自分のやりたいことが見つかれば、その経験を積むための転職先に転職をすることもできます。そしてそこで、自分のやりたいこと、関わりたいことを勉強していくことで、将来の新たな道を切り開くことができるのです。
看護師転職では、看護師に転職する他にも様々な道があります。若いうちに自分が気になっている業種に携わっておくことで、どんな仕事があっているのかということを発見することも可能です。
看護師3年目で転職するデメリット
看護師三年目で転職をすることで、様々なスキルが詰めるなどのメリットがあります。しかし、それと同じように、三年目の転職ではデメリットとなる部分もあるので、こちらもチェックしておく必要があります。看護師の三年目での転職のマイナス部分としては、以下のようなポイントがあります。
お礼奉公が終わるまでは転職しにくい
看護師の独自の文化として、お礼奉公というものがあります。看護学生時代にインターンのような形で働いた病院に、お礼の意味を込めて資格取得後も数年間勤めなければならないというものです。
お礼奉公は必ずしもやらなければならないというわけではありませんが、長年の習わしになっているので、業界では当たり前とされているものでもあります。そのため、拒否しにくい風潮になっています。
お礼奉公は基本的に2〜3年間が目安ではありますが、自分にあった職場でない場合、その時間を苦痛に感じてしまうこともあるでしょう。それでも暗黙のルールである以上、お礼奉公を完遂しなければならない風潮であるのがデメリットと言えます。
すぐに辞めるというイメージを持たれやすい
せっかく就職した病院でも、数年でやめてしまうことはやはりいい印象を持たれないこともあります。特に「長く勤めるべき」というような考え方の病院の場合は、すぐに辞めることでマイナスのイメージになってしまいがちです。
もちろん義務ではありませんから、転職は自分のタイミングで行って問題はありません。しかし、他の人にどう思われるか、人間関係が悪化するのではないか、と言うことを考え、なかなか転職に踏み切れないという人も多いのです。
三年目でステップアップしたいという人がいる一方で、三年での転職は早すぎると感じる人もいます。最終的には自分の意思で決定することではありますが、ある程度理解のある人を味方につけておくことも大切です。
給与アップが見込めないことも多い
3年目で転職する場合、現在の職場よりも給与が高いところを求めて転職活動をしようと考えている人も多いのではないでしょうか。確かにスキルや技術を磨いた人材は、採用側にも魅力的に移ります。
ある程度経験を積んでから転職したいという場合、三年目の転職よりも三年経験して四年目の転職の方がおすすめです。看護師の三年目だと、新人教育カリキュラムの最終段階である重要な時期です。このカリキュラム途中の転職は、転職先の評価が下がってしまう傾向にあります。
転職先からの評価が低くなってしまうと、転職して帰って給与が下がってしまうことがあるので注意が必要。三年のカリキュラムもしっかりと修了したのちに、転職するのが良いでしょう。
三年では学びきれていないこともある
看護師の仕事は専門的なことも多く、日々臨機応変に対応する冷静さも重要になります。就職したばかりだと、業務を覚えるのに必死で、その他の重要なことを覚えるまでにかなり時間がかかってしまいます。
三年目になるとある程度基本的な業務は覚えてきますが、まだまだ一人前になれるほどの知識やスキルを身につけられるかというと、そういうものでもありません。三年ではまだ、学びきれないスキルなどもあるのです。
そのような状態で転職をしてしまうと、また一から覚えなければならないこともあり、余計に時間がかかってしまうことがあります。三年間はきっちりと同じ職場で経験を積んでから転職をしましょう。
専門性の高い現場への転職は実績が足りないため不利
看護師でも、日々いろいろなケースに対応しなければなりません。通常の病院などは業務が一般的なものなので、転職をしても仕事内容に業務の変化がない、という場合も多いです。しかし、そうでない現場もあるので、注意しましょう。
専門性の高い現場への就職を希望している場合、通常の病院での三年の経験だけでは、対応できない場合があります。転職活動においても実績が足りないと判断されてしまい、不利になるケースも。
そのため、専門性の高い病院や仕事に就きたいと考えているのであれば、その時の職場でもう何年か経験を積んだ方が良いでしょう。勤続年数が増えることで、より専門性の高い仕事にも対応できると判断されやすくなります。
退職金が出ない場合もある
既述のように、看護師が三年目で転職しようと考えた場合、まだカリキュラム修了していないケースが多いものです。また、病院によっては、お礼奉公が終わっていないことも多いでしょう。その状態で転職活動をするとなると、退職をする際の待遇にも関わってきます。
病院によっては、三年目での退職はまだスキルなどが未熟な状態での退職と思われ、退職金が出ないこともあります。これは病院によっても変わりますが、三年目で転職を考えている場合は、給与面や福利厚生についてきちんとチェックしておく必要があります。
退職金が出ない上に、転職先での給与も下がってしまうとなると、非常に厳しい状況になります。少なくとも三年は勤めて、四年目での転職を検討した方が良いでしょう。
リーダーやプリセプターの経験がない
三年目での転職は、基礎的なことを学んではいるものの、上に立つ仕事の経験がないまま転職することになります。特に注意しなければならないのが、プリセプターの経験がない、ということ。プリセプターというのは、後輩にマンツーマンで指導をする仕事のことです。
医療業界は常に人手不足な状態にあり、若手を育てられる人材も多く欲しています。しかし、プリセプターの経験がないまま転職をすると、新人の育成に力を入れたという現場からは敬遠されてしまいがちなのです。
プリセプターは、主に三年目以降に担当することが多い役職です。そのため、転職をする場合には、プリセプターの経験を積んでからにするのが良いでしょう。
看護師3年目で転職を成功させるポイント
看護師経験三年目で転職をすることについては、メリットやデメリットがいくつかあります。もちろん厳しい道でもあるのですが、どうしても転職したいという人は、ポイントを抑えて戦略を練っていくことが大切です。ということでここからは、看護師三年目で転職に臨む際に、成功させるポイントについて紹介していきます。
退職の意思は早めに伝える
退職をすると意思を固めたら、早めに職場に伝えるようにしましょう。三年目での退職は言い出しにくいと考える人も多いでしょうか、言い出せずに直前になってから申告する方が勇気がいります。
看護師業界は常に人手不足の状態にあるので、いきなり辞められてしまうと、病院としても非常に困ります。そのため、新しい人材を採用するまでの時間を病院側が確保できないと、引き止められてしまうこともあるでしょう。
また、直前になって退職の意思を伝えると、無責任な人だと思われてしまうことも。転職活動をしていることを報告する必要はありませんが、転職先が決まりそうなら、あらかじめ余裕を持って辞める時期を伝え、病院側の負担を少なくすることも、すんなり辞めるための重要なポイントです。
賞与のタイミングで退職する
看護師の三年目で転職する場合には、賞与を受け取ってから退職をするのがおすすめです。三年目であろうとしっかりと働いてきたわけですから、もらえるお金はもらってから辞めるのが賢い辞め方です。
ボーナス支給のタイミングがわかるのであれば、そのタイミングを待って、しっかりとお金を受け取ってから退職しましょう。ボーナスなどの賞与は働いているものが持っている権利でもあるので、もらってから辞めるのでも問題ありません。
遠慮してもらわずに辞めてしまうと、後悔してしまうこともあります。そのため、タイミング的に三年目では賞与がもらえないというのであれば、もらえるタイミングまで待ってからでも遅くは無いでしょう。
転職先は、キャリアアップを目的に選ぶ
転職先を選ぶ際には、今と同じような職場ではまた同じ理由で退職してしまうかもしれません。三年目にもなると、看護師としての基礎的な技術やスキルがついてくる時期です。このタイミングで転職をするのであれば、スキルアップやキャリアアップができる環境を選ぶのがポイントです。
いつまでも新人のようにいるのは楽かもしれませんが、それでは学びが増えることもありません。今までとは違う、より専門性の高い分野への転職など、今の自分を高められる職場を選ぶようにしましょう。
仕事の引き継ぎはきっちりと行う
三年目とはいえども、一人前の看護師です。退職の際には、他の仲間に迷惑がかからないように、自分の行ってきた業務の引き継ぎはきちんと行いましょう。引き継ぎに関して不十分な状態だと、退職後も元の職場から連絡が来たりすることもあります。
引き継ぎを行う際には、まず自分の仕事内容を洗い出して、後輩に教えられることは教えておきましょう。また、重要事項などはきちんと上司に報告をして、いなくなった後も職場の人が困らないように配慮することが大切です。
三年目ではまだ半分新人のような扱いであることも多いですが、それでも報告や引き継ぎは大切です。退職を円滑に進めて、スムーズに辞められるようにするためにも、引き継ぎは抜けがないようにしておきましょう。
丸三年勤めた後の転職がベスト
三年目の転職では、三年経ってから辞めるわけではなく、実績としては二年しかありません。もちろんいつでも退職の意思を伝えれば退職をすることはできるのですが、大きな理由がないのであれば、まる三年勤務して四年目に天職をするのがおすすめです。
というのも、三年目はまだお礼奉公が済んでいない場合が多いからです。お礼奉公を完了しないまま転職をすると、給与が下がってしまうこともあります。また、実績が少ないと専門性の高い職につくのも難しいです。
また、プリセプターなどの経験がない状態で転職をすると、スキルが低いとみなされるので、このポイントも給与面に大きく影響してきます。即戦力を必要とする看護業界ではこの経験がないと、転職しにくくなってしまうこともあるので気をつけましょう。
情報収集と転職先の比較を忘れず行う
転職先を探す際、自分がどうしても就職したいという転職先がある人もいるでしょう。しかし、それだけで一択に絞ってしまうのは危険です。実際に募集要項を見てみると思っていたのと違う条件であることもありますし、他の求人をチェックしないのはおすすめできません。
転職先を探す際には、いろいろな求人を比較して選ぶことが大切。他のところよりも給与が良かったり、待遇が良かったりするところもあるからです。また、業務の大変さと給与が見合っているのかということなどもチェックしておかなければなりません。
比較や情報収集を怠ってしまうと、実際に就職した後に他の病院などがいいと思ってしまって、また転職を考えてしまうことにつながりかねません。いろいろなところをチェックして、給与や待遇などの相場などを知っておくことが大切です。
気になる転職先は見学をする
転職先を比較する際には、求人情報を見て選ぶことになるでしょう。しかし、文章での紹介だけではよくわからない部分もあります。例えば、職場の雰囲気など。これは、書面で書かれていたとしても、実際に自分が居心地がいいと感じられるかどうかはわかりません。
そのため、転職先をある程度比較して絞ったら、実際に見学をしてみましょう。転職先にもよりますが、多くの求人では見学を許可しています。わからないのであれ場、問い合わせてみても良いでしょう。
職場の雰囲気を知っておけば、転職してから「思っていたのと違う」というのを防ぐことができます。こんな風に思っていたけれど、やっぱり合わない気がする、と思えば、別の求人を探すこともできるのです。
結婚や出産後の働き方も意識する
三年目で転職をする場合、次の勤務先では長く続けたいと思うことも多いでしょう。そのような場合、女性の場合は、将来のことを見据えて様々な部分をチェックしなければなりません。例えば、結婚や出産など。これらは女性のライフスタイルにも影響するもので、働き方とも大きく関わってきます。
結婚や出産を考えている場合、実際にそうなった後にどのように働きたいのかを考えておきましょう。求人によっては、結婚や出産の時の待遇を考えててくれているところもあるので、福利厚生の部分はしっかりとチェックしておきましょう。
看護師3年目の転職先としておすすめな職場
三年目で転職する場合には、最初の就職先よりも選択肢が広がっている場合が多いです。勤務経験が2、3年でも経験を積んでいるということで、病院以外に就職しやすくなることも。まずは、どんなところを就職先として視野に入れることができるのかということをチェックしておきましょう。
クリニック
看護師として最も多いのは、クリニックや病院への転職です。初めての職場で病院を選んだ場合、そこで学んだ知識やスキルを同様に活かすことができます。業種が変わらないので、転職しやすいと言えるでしょう。
ただ、クリニックからクリニックへの転職の場合、業務の変化がないので、スキルアップなども難しいでしょう。同じ仕事を淡々とこなしたいきたいという人にはおすすめですが、違う業務を経験したいという目的で転職先を探しているのであれば、他の仕事を探した方が良いでしょう。
クリニックや病院は、医療体制が整っているので、使いたい時に使いたい器具で応急処置などを行うことができます。自身の持っているスキルを使って入院している人や通院している人を支えたいという人には、おすすめです。
訪問看護・デイサービス
看護師の資格を持っていれば、訪問看護やデイサービスの仕事を選ぶこともできます。病院ではなく、実際に患者さんの自宅に赴いて仕事をすることになります。患者さんとコミュニケーションを取りながら、支えていきたいという人におすすめです。
また、訪問看護やデイサービスは、基本的に日中のみの勤務となります。そのため、ライフスタイルとのバランスを取りやすいのも大きなメリットです。病院勤務のように夜勤がないので、生活のリズムも乱れにくくスケジュールも管理しやすいでしょう。
訪問看護も訪問看護なりの大変さはありますが、勤務時間や業務内容に関しては、病院勤務よりも幾分負担が少ないです。私生活とのバランスを取りながら働きたいという人におすすめです。
大学病院・大学総合病院
看護師は、大学病院や大学総合病院で働くこともできます。キャリアを積みたいという人にとっては、普通の病院やクリニックではなく、大学病院や大学総合病院への転職がおすすめです。
大学病院には、十分に教育体制が整っています、大学に付属している病院なので、設備も充実しており、様々な治療機器などがあります。そのため、様々な施術に立ち会って経験を積みたいという人におすすめなのです。
また、様々な病棟があるので、病棟に合わせた看護が重要となり、そこでもいろいろなパターンの業務を経験することができます。今後のことを考えてスキルアップしたいと考えている人は、大学病院や大学総合病院を選ぶと良いでしょう。
治験関連の企業
治験関連の企業でも、治験のサポートをする看護師を募集しています。しかし、この治験関連の企業での求人は非常に少なく、人気もあるので、倍率が高くなってしまう点には気をつけなければなりません。
治験関連の企業も病院ではなく一般的な企業なので、基本的に日勤のみとなります。生活とのバランスをとりたいという人におすすめです。治験コーディネーターという職業として看護師を募集しており、看護師の資格を持っていれば有利に転職活動を進めることができます。
ただ、周りにいる医師や看護師の数は少ないので、自分のスキルや知識を生かして業務をしなければなりません。責任感の大きい仕事でもありますが、治験に関しての様々な知識を学ぶことができます。
学校の保健室
高校や大学などの保健室で働く人も、看護師の資格を持っています。一つの学校の数人なので倍率は高くなりますが、こちらも日勤の仕事であり、学校の勤務時間にしたがって業務ができるので、働きやすい職場と言えるでしょう。
学校の保健室は、在籍している看護師の数が少ない分、どうしても他に相談できる人がいなくなってしまいます。上司や部下も看護師資格がない人が多いので、勉強やスキルを磨くということは難しいでしょう。
ただ、様々な生徒や教師の体調を常に考えながら、このような場合にはどのような対処をしなければならないのか、ということを考える力は備わります。他に看護師がいない中、的確に患者に対して対処しなければならないので、看護師としての冷静さを養うこともできるでしょう。
リハビリテーション病院
リハビリテーションの病院でも、看護師を募集していることが多いです。こちらの職場では、患者さんと長期的に関わりながら、治療やアドバイスをしていく仕事。患者さんと二人三脚で仕事をしていきたいという人におすすめです。
看護師の仕事の中でも、特にコミュニケーション能力が必要とされる仕事です。人と関わることが好き、人と話すことが好き、という人にはぴったりの仕事といえるでしょう。コミュニケーションをとりながら、自身のさらなるスキルアップにつなげることができます。
リハビリ病院では、終末期病棟などのように精神的に過酷な職場と比べると、心のゆとりが生まれやすいです。これらの病棟で働いて疲れてしまったという人は、リハビリ病院への転職はおすすめです。
急性期病院
スキルアップのために、急性期病院に転職をしたいと考える人もいます。急性期病院は、症状が急に現れだした患者の手当や治療を行う病院のことです。回復期の患者さんを相手にするリハビリテーション病院とは反対の役割があります。
急性期病院では、急な症状を訴える患者の心のケアをしたり、冷静な処理が必要になる責任のある仕事です。症状によっては手術を伴うこともあるので、気が抜けません。しかし、若いうちに急性期病院で経験を積んでおくことは、その後の看護師人生に大いに役立ちます。
急性期病院では、最新の機器などが導入されることも多いです。そのため、機械に詳しい若い人材を欲しているところも増えてきています。また、患者の状況を瞬時に判断するスキルや技術を身につけることができるので、将来的に重宝される看護師になることができます。
美容皮膚科・美容外科
病院での勤務は、ハードワークです。日勤だけでなく、夜勤も交代で行わなければなりません。日勤と夜勤が交代になることで、生活のリズムも狂いやすく、体調面での負担や精神的な負担も大きくなります。
不規則な生活が辛くなって、他の仕事への転職を考える人も多いのです。病院ほどの看護業務はありませんが、看護師としてサポートをしたいという人は、美容皮膚科や美容外科に努めるのもおすすめです。
美容皮膚科や美容外科は基本的に日勤なので、生活のリズムも乱れにくく、規則的な生活を送ることができます。美容に関わることもできるので、女性としては参考になることも多いでしょう。看護業界以外の世界で働いてみたいと考えている人は、ぜひチェックしてみてください。
看護師3年目の転職におすすめのサイト
三年目で転職を考えている人は、転職サイトを使うのがおすすめです。看護師向けの転職サイトもたくさんありますが、どこを選んだらいいのかわからないということもあるでしょう。そのような人のために、おすすめのサイトをピックアップして紹介していきます。チェックしてみてください。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
レバウェル看護は、累計利用者数40万人を突破した大人気の転職サイトです。サービスに対しての評価も高く、「ともだちに勧めたいサービスランキング」 (レバレジーズ株式会社調べ)で見事1位を獲得した実績があります。
看護師転職サイトとしては最大級の求人数12万件もポイントの一つ。電話やメールでの相談だけでなく、LINEでの相談にも対応しているので、気軽に相談をしたいという人にもおすすめです。
ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)も、人気の看護師転職求人サイトです。現在では、年間10万人以上が利用する大手サイトとして注目されています。利用者満足度は97%と非常に高く、実績も十分にあります。
キャリアアドバイザーのレベルが高いことでも知られており、地域ごとにその場所に強いキャリアアドバイザーが担当してくれます。また、アドバイザーは看護師専門の人なので、看護師転職の実績も高いのが特徴です。
最初の転職であり、どんなところを選んだらいいのか、自分の強みを活かすためにはどんなところに転職したらいいのかわからないという人も多いでしょう。地域密着のプロのアドバイザーが担当をしてくれるので、このような人にこそ、ナース人材サービスはおすすめです。
マイナビ看護師
大手リクルートサイトであるマイナビが運営している、マイナビ看護師。自分のペースに合わせて働きたいという人におすすめのサイトです。とにかく早く転職をしたいという人には「スピード転職」、じっくりと探したいという人は「じっくり転職」などというように、自身の都合に合わせて転職活動を進めるためのサポートが充実しています。
求人数は6万件以上と多く、自分に合う仕事を探しやすいのが魅力です。看護師の認知度も4年連続1位であり、現職の看護師からの支持が高いのも魅力の一つと言えます。働きながらの転職は難しいもの。自分のペースにあった転職活動をしたい人は、ぜひ利用してみてください。
看護師3年目の転職まとめ
今回は、看護師が三年目で転職する場合の注意点やメリット・デメリットについて紹介してきました。看護師には「お礼奉公」という独特の文化があるので、三年目での転職は難しい場合もあります。
しかし、不規則な生活になりがちな看護師は大変な仕事です。早めに転職して様々な経験を積むことスキルアップを目指すこともできるので、転職をした先で何をしたいのかということを考えるようにしましょう。
三年目の転職を成功させて、看護師としてのレベルアップを目指しましょう!