新人看護師の辞めたい理由や仕事を辞めるデメリットを解説

15 min
辞めたいと考える新人看護師

辞めたいと考える新人看護師

新人看護師の辞めたい理由とは?
新卒が看護師を辞める場合のデメリットは?
新人看護師で辞めた人は年間どれくらいいる?
新人看護師・第二新卒看護師のやめる判断基準とは?

看護師の仕事は心や体への負担が大きく、そして上下関係が厳しい世界です。

苦労して看護師資格を取得したけど理想の看護ができない、苦労が絶えない、うまくできないなど、仕事・勉強・人間関係で悩み、辞めたいと思う人は少なくありません。

けれど、新人看護師の1年目で辞めてしまったら、転職・再就職はできるのだろうかと不安になっている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、看護師1年目の人が辞めたいと思う理由や、退職するデメリット、辞める判断基準などを詳しく解説していきます。

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目次

新人看護師で辞めたいと思う人はたくさんいる

新人の看護師が辞めたいと思うのは、珍しいことではありません。

多くの新人看護師が仕事や人間関係で悩んでいます。

以下は、看護師として働き始めた人たちのツイートです。

辞めたい。病棟にいるだけで息が苦しい

過呼吸みたいになっちゃう本当に無理明日から行かない休んでもいいですか😭

引用元:Twitter

師長より

まだ3ヶ月だよ?できなくて当然。

焦らず自分のペースで頑張ればいいんだよ。

部長より

1年目でここまで到達していなきゃいけないという

決まりはないから、焦らないでね。

他のスタッフからは

「この間見学したからできるよね?」

「前やったから大丈夫。できるよー」

ストレス。辞めたい

引用元:Twitter

看護師辞めたい。そう思ったのは人間関係から。新人看護師だからってなぜ辛く当たる?もう逃げたくて仕方なくて。家に帰ると自然と涙が溢れる。もう仕事行きたくない。朝玄関から1歩が踏み出せない。そんな状態でも患者さんには笑顔ふりまいてた。看護師は女優?

#新人看護師

#看護師辞めたい

引用元:Twitter

新人看護師が抱える悩みの根本は人間関係にあるようです。

頑張っていても認められず、叱られてばかりいると辛くなってしまうのは当然のことです。

新人看護師の離職率は10.3%

新人看護師と既卒看護師の離職率について見てみましょう。

日本看護協会の「2022年病院看護実態調査」によると、2021年度の新人看護師の離職率は10.3%、一方の既卒看護師の離職率は16.8%でした。前年度に比べ、離職率は増加しています。

出典:公益社団法人 日本看護協会「2022年病院看護実態調査」

離職率増加の背景には新型コロナウイルス感染症が影響していると、日本看護協会は推察しています。

2021年度卒の看護師は感染症の影響で充分な看護実習が行われませんでした。この状態のまま就職したことが離職率の増加に繋がったと考えられます。

ただ、パンデミックが起こる前の2017〜2019年の離職率を見てみても、離職率は比較的高く、看護師1年目の退職は珍しくないことがわかります。

新人看護師の辞めたい理由・辛いこと

厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」とTwitterなどに掲載されている口コミを元に、新人看護師が辞めたいと思う理由を調査しました。

辞めたい理由1.看護師に向いていないかも

自分は看護師に向いていないかもと思い悩む新人看護師はたくさんいます。

ミスが多く、怒られてばかりいると自信をなくしてしまいます。そして、仕事ができない、物覚えが悪いと自責の念にさいなみ、看護師に向いていないという考えに至っているようです。

看護師の業務上、些細なミスが患者の命に関わることがあるため、ミスに対する先輩看護師の指導は厳しくなります。命に向き合う仕事だからこそ、一つ一つの行動に責任が問われます。指導に熱が入るのは当然のことかもしれません。

しかし、その厳しさに耐えられず、自分を追い込んで看護師を辞めてしまう人がいます。

辞めたい理由2.他の職場・職種への興味

どのような職業であっても辛いことや悩みはあります。けれど、新人看護師にとっては「今」が重要です。今が辛い・苦しいと感じるからこそ、他の職場や職業に興味を持つ新人看護師は少なくありません。

または、現実と理想のギャップが激しく、看護師自体に興味を失ったという人もいます。

より働きやすい環境を求めたり、興味がある分野へ進むために看護師を辞める人が一定数います。

辞めたい理由3.いじめ・嫌がらせ・パワハラ

看護業界はいじめ・嫌がらせ・パワハラが横行しやすい業界です。立場や権力を乱用して弱い者いじめをし、優越感や快楽に浸る小学低学年生のような人が存在します。新人や若手看護師は立場が低いため、標的にされがちです。

いじめ・嫌がらせ・パワハラには、以下の行為が挙げられます。

新人看護師受けるいじめ・嫌がらせ・パワハラの例
  • 無視
  • 仕事を教えてくれない
  • 理不尽な業務量
  • スキルに見合わない業務の押し付け
  • 執拗で理不尽なミスの叱責
  • 悪意のある陰口・噂話

いじめなども辞めたい気持ちに繋がります。陰湿な行為に負けない、看護師を頑張りたいなどと気持ちを強く持っていても、上記で挙げた行為を毎日のように受けていたら、心が折れてしまうのは無理のないことでしょう。

辞めたい理由4.コミュニケーションがうまく取れない

同僚の看護師や医師、患者、そしてその家族とのコミュニケーションがうまく取れないことも新人看護師の悩みの種です。「報連相」がうまくできず、先輩看護師から注意を受けてばかりだと言う人もいます。

コミュニケーションスキルは看護師にとって重要なスキルの一つです。周囲との連携が重要な看護師の業務上、不足なく連絡事項を伝えることが大切です。

また、患者やその家族との信頼関係を築くことも、看護師の大切な業務です。

接遇マナーとビジネスマナーが充分に身についていない新人看護師は、コミュニケーションをとる場面で苦労することが多いようです。

辞めたい理由5.仕事が想像以上にハードで辛い

仕事が想像以上にハードで辞める新人看護師は多いです。

ハードな仕事と理解した上で看護師を選んだ人は多いと思いますが、それでも、日々奔走しなくてはならない膨大な仕事量に悲鳴をあげる新人看護師は大勢います。

一時的な忙しさなら耐えることができるかもしれません。しかし、忙しい職場の場合は休む暇もなく常に対応に追われるので、「辛い」と弱音を吐いてしまうのは当然のことでしょう。

また、看取りが多い病院の場合は、患者の死に直面する数が多いので、精神的なダメージを負うこともあります。

辞めたい理由6.やらなければならないことが多い

やらなければならない仕事や勉強が多すぎることも、看護師を辞める理由の一つです。

新人看護師は日々、仕事と勉強に追われており、人手不足も相まって休みをとることができないのがほとんどです。そのため、心や体が疲れ果て、逃げたいや辞めたいという気持ちが強くなる場合があります。

辞めたい理由7.残業が多いのに残業手当がつかない

新人のうちは仕事に慣れておらず、残業することが多いでしょう。

また、病床数が多い職場は残業時間が多くなる傾向があります。

平均残業時間(時間)
99 床以下4.3
100~199 床4.9
200~299 床5
300~399 床6.1
400~499 床7.8
500 床以上9
出典:日本看護協会「2022年 病院看護・助産実態調査報告書」

しかし、病院によっては残業代をつけないところがあります。

日本看護協会の「2021年看護職員実態調査」によると、実際の残業時間と申告した残業時間の差は平均8.6時間でした。つまり、8.6時間分の残業手当がない状態です。このことから多くの看護師はサービス残業を行っていることがわかります。

看護師の中には「給料がいいから」という割り切った理由で仕事をしている人もいます。

拘束時間が長いのに残業代が出ない環境では、「辞めたい」という気持ちに繋がるのは当たり前のことでしょう。

辞めたい理由8.夜勤がある生活リズムに慣れるのがしんどい

夜勤がある生活のリズムも、辞めるきっかけになります。

総合病院などの夜勤がある職場の場合、看護師が働く時間はバラバラです。ルーティンワークではない分、心身への負担は大きく、寝る時間や食事の時間も不規則なので、集中力の低下、便秘、自律神経の乱れなどの体調不良が起こりやすいです。

また、夜勤の回数も心身への負担に関係しています。看護師の月の平均夜勤回数は二交代制で4.9回、三交代制で7.6回です。 (出典:日本看護協会「2022年 病院看護・助産実態調査報告書」

忙しい職場だと、夜勤の回数は上記で挙げた回数より多い場合があります。

夜勤がある生活のリズムになかなか慣れることができず、不規則な生活習慣で起こる辛い体調不良で悩む新人看護師はたくさんいます。

辞めたい理由9.給料が低い

低いと感じる給料も、看護師を辞めようと考える原因の一つです。

新卒看護師の平均初任給はおよそ26〜27万円、手取りは23〜24万円です。(出典:日本看護協会「2022年病院看護実態調査」) 

他の職種に比べれば看護師の初任給は多い方ですが、仕事量や背負う責任の大きさに対して給料額が見合っていないと感じるのは、もっともなことでしょう。

給料に対する不満は、仕事のモチベーション低下に繋がるため、退職の原因になりやすいです。

辞めたい理由10.医療事故を起こす不安と責任の重さに耐えられない

看護実習では感じ取れなかった責任の重さを、現場に出たことで実感した方は多いのではないでしょうか?

看護師は命を預かる仕事です。小さなミスが患者の命に関わることもあるので、重い責任がのしかかります。

その責任の重さに耐えられなくなったり、インシデントを起こすのではないか、という不安と恐怖によって続けていく自信をなくし、看護師を辞める人は多くいます。

辞めたい理由11.思うような看護ができない

思うような看護ができず、現実と理想のギャップに思い悩んで看護師を辞める新人看護師は少なくありません。

職場の看護方針は当然のことながら自分一人で決めることはできません。看護職員でいる以上、職場が決めた方針には従わざるをえません。また、新人看護師は先輩看護師や医師の場面に従うことが多く、窮屈さを覚えます。

さらに、忙しくて患者一人一人と丁寧向き合うことができないなど、やりたいことができないもどかしさに苦しむ新人看護師は多くいます。

辞めたい理由12.職場でのセクハラ

体を触られたり、卑猥な言葉を投げかけられるなどセクハラの被害にあって看護師を辞める人もいます。

医師や同僚の看護師に限らず、患者からも受けることもあります。

気が弱い新人看護師の場合、セクハラの被害を訴えることに恐怖を感じてできず、一人で抱え込んでしまうこともあります。

新人看護師の退職・転職におけるデメリット

新人看護師が退職や転職する際のデメリットについて詳しく解説します。

デメリットを把握して、退職をするかどうか、検討してみるのがおすすめです。

デメリット①求人の選択肢が少ない

新人のうちに辞めてしまうと、求人の選択肢が少なくなります。

中途採用の求人を出す多くの医療機関は、即戦力になる人材を求めています。

しかし、一年目の看護師はスキルと経験が乏しいので教育が必要です。教育が必要な人材だからこそ、即戦力になるのは難しいので、採用側のニーズにあっていません。したがって一年目の看護師は採用対象外になることがほとんどです。

また、募集要項には未経験不可や経験3年未満不可など、経験年数の制限を設けている求人も少なくありません。

このように看護師一年目で辞めてしまうと、応募できる求人の数が少ないので、再就職まで時間がかかる可能性があります。

デメリット②応募先から短期退職を懸念される

採用側は長く働いてくれる人も好みます。そのため、看護師一年目で退職した人に対し、「すぐに辞めるのでは?」という懸念を抱く傾向があります。

このような懸念は医療機関に限らず、一般企業も抱くでしょう。

「短期退職」という経歴は悪い印象を持たれることが多いので、書類選考の段階で落とされる可能性が高いです。

デメリット③お礼奉公中の場合、奨学金の返済を求められる可能性がある

お礼奉公中の場合、奨学金の返済を求められる可能性があります。病院によっては一括返済を求められます。

お礼奉公の規約も病院ごとに異なります。働いた期間を考慮して返済金額を減額することもあれば、考慮しないところもあります。お礼奉公中の方は規約を確認しましょう。

下記は、お礼奉公期間中に辞めた場合の、一括返済の例です。

勤続年数1年未満180万円
勤続年数1〜2年未満120万円
勤続年数2〜3年未満60万円
勤続年数3年以上期間満了

新人看護師の辞めるかどうかの判断基準

新人のうちは辛いことや苦しいことがたくさんあり、「辞めたい」という気持ちが強くなるでしょう。

けれど、感情に任せてすぐに転職したり、看護師自体を辞めてしまうのはおすすめできません。今後のキャリアに悪影響が出る可能性が高いからです。

一旦冷静になってそうする必要性があるのかどうか判断するのが大事です。

ただ、転職してもいいケースがあります。その場合はすぐに転職しましょう。

以下で職場を辞めるか、辞めないかの判断基準を紹介します。ぜひ参考にしてください。

辞めたほうがいい場合

辞めたほうがいい場合は以下の通りです。

①いじめ・ハラスメントがあるとき

いじめやハラスメントによる転職は問題ありません。

病棟・部署異動という手もありますが、いじめやハラスメントをしていた相手が、移動先に根拠のない悪い噂話を流す場合が考えられるので、状況が改善しない可能性があります。

いじめやハラスメントが横行する職場で働くのはストレスが貯まるばかりか、成長も見込めません。

信頼できる先輩や上司に相談しても人間関係が改善されない場合は、転職をしてもよいでしょう。

②業務改善が見込めないとき

労働基準法に違反しており、職員に過酷な労働を強いている場合は、転職を検討しましょう。

労働環境が劣悪な職場は、職員が何らかの改善を訴えても聞き入れてくれないことが多いです。

本人の力だけではどうしようもできない問題なので、状況の改善を待つより、働きやすい職場へ転職するのが手短な方法です。

また、看護職員の数が足りず、常に忙しい職場は教育体制が不十分な場合があります。必要な教育が受けられない場合も、他の職場へ移るのがよいでしょう。

③心や体に不調が現れているとき

心や体に不調が現れているときは早めに辞めましょう。

以下は心身が不調になった際に現れる症状です。

心身が不調になった際に現れる症状例
  • 気分が沈む、憂うつ
  • 何をするのにも元気が出ない
  • イライラする、怒りっぽい
  • 理由もないのに、不安な気持ちになる
  • 気持ちが落ち着かない
  • 胸がどきどきする、息苦しい
  • 何度も確かめないと気がすまない
  • 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
  • 誰かが自分の悪口を言っている
  • 何も食べたくない、食事がおいしくない
  • なかなか寝つけない、熟睡できない
  • 夜中に何度も目が覚める

以上の症状が長く続く場合は病院で診てもらいましょう。

無理に働けばさらに体調を崩す可能性があります。最悪の場合、うつ病などの病気によって療養を余儀なくされ、仕事すらできない状態になってしまいます。

自分を守るためにも職場を早めに辞めるのがいいでしょう。転職活動を始める前に、心と体が回復するまでゆっくり休むのがおすすめです。

辞めないほうがいい場合

自分の努力や時間の経過で問題が解決する可能性がある場合は、辞めないほうがいいです。

以下は、辞めないほうがいい場合です。

①看護師に向いていないと悩んでいるとき

失敗を繰り返し、叱られてばかりいると、自分は看護師に向いていないかもしれない、と思う方は大勢いるでしょう。

しかし、看護師に向いていないと悩んでいるときに「辞める」という選択肢を取るのはおすすめできません。

看護師を辞めればもちろん楽になりますが、自分の可能性を潰すことにもなります。

失敗の原因はスキル、知識、経験の不足です。これらは本人の努力や経験の積み重ねで解決されます。頑張って続けていけば、できるようになることは増え、失敗も減っていきます。

看護師は責任が重い仕事ではありますが、「新人のうちは仕方ない」と割り切って取り組むことも大事です。

ミスや失敗から学んで、少しずつ成長していきましょう。

②休みたいという気持ちが強いとき

常に気を張り、仕事と勉強に追われる毎日を過ごしていると心身が疲れ果て、「休みたい」という気持ちが強くなるのは当然のことです。とにかく休みたい場合は、辞めるのではなく、素直に休みましょう。

けれど、職場の人を憚って休みの申請ができない場合もあります。

しかし、一度ゆっくり休んでリフレッシュすることで仕事と自分を見つめ直すことができます。

有給休暇などの申請に遠慮を感じてしまう方は、話しやすい職場の人に休みについて相談してみるのがおすすめです。

とにかく休みたいという感情に任せて退職してしまったら、「辞めるんじゃなかった…」と後悔する可能性があります。

「休みたい」という気持ちが強い方は、辞める以外で行動してみましょう。

新人看護師が辞めたいと思ったときの対処法

もう少し頑張ってみようと考えている方、またはすぐには辞められない状況の方がいるでしょう。

けれど、どちらの場合も「仕事が辛い」という悩みを抱えているかと思います。

辞めたい・辛いと感じたとき、その気持ちを軽くしたり、頑張ろうと立ち直らせてくれる方法を5つ紹介します。ぜひ試してみてください。

対処法①思い切って休む

新人看護師は仕事と勉強の両立が忙しく、休む暇もないでしょう。寝不足の人もいるかと思います。睡眠不足になると、集中力が低下するだけではなく、ネガティブ思考にも陥ります。心と体が疲れ切ってしまったときは、思い切って休みましょう。

ただ、人手不足だから休みの申請がしづらい、休んだらまた迷惑をかけるかもしれない、と考える方もいるでしょう。

しかし、忙しい現場で倒れたり、連絡なしに休まれるほうが職場の人にとっては迷惑ではありませんか?

また、辛い気持ちを押し込めて無理して働き続けたら、取り返しのつかない事故を起こしてしまう可能性もあります。

自分のために休むことは、引いては職場の人や患者のためにもなります。「休む」ことは決して悪いことではありません。

休めそうな日があったら、1日でもいいので休んでください。

迷っている方は、先輩看護師や上司など、話しやすい人に相談してみましょう。

対処法②悩みを相談する

悩みを打ち明けることで、心が軽くなることがあります。

仕事の悩みはプリセプターに相談するのが一番です。直属の先輩にあたるプリセプターに相談することで、自分の足りないところや直すべきところを的確に指摘し、指導してくれるでしょう。

プリセプターが怖い場合は、他の先輩看護師に相談しても構いません。

上司や先輩看護師、プリセプターも新人時代を経験しています。そのため、悩みや辛さに共感し、アドバイスやサポートをしてくれる場合があります。

相談する際は以下のポイントを抑えて話すと、相手に迷惑をかけることなく、アドバイスを受けることができるでしょう。

先輩看護師に相談する際のポイント
  1. 何についての相談かを伝える+相手の都合を優先する
    (例:仕事についてご相談したいことがあるのですが、ご都合が良いときによろしいですか?)
  2. 困っていること・悩んでいることを具体的に話す
    (例:〜で悩んでいます。患者さんを目の前にすると緊張してしまってうまくできません)
  3. 自分なりの考え・意見・努力したことを伝える
    (例:〜を試してみましたが、どうしてもうまくいかなくて困っています)
  4. 何をしてほしいのかをはっきりさせる
    (例:先輩がそれができるようになった方法などがあれば教えていただきたいです)

お礼は相談に乗ってもらったときと、悩みが解決したときに言いましょう。

悩みが解決したときに「相談に乗っていただいた件ですが、先輩のアドバイス通り実行したらできるようになりました!ありがとうございます!」などと、アドバイスがタメになったことを伝えると好感度がアップします。

対処法③看護師になった理由を思い返す

看護師を志した理由を思い返すことも、効果的な対処法の一つです。

志を思い返すことで目指したい道がはっきりし、モチベーションが上がることがあります。

対処法④同期と励ましあう

同期と励ましあうのもおすすめです。愚痴を吐き出しあうだけでもスッキリします。また、辛い思いを共有することで「一人ではない」と思えるので、気が楽になるでしょう。

ぜひ、積極的に同期とお喋りする機会を作ってみてください。

対処法⑤病棟・部署異動を申請する

可能であれば、他の病棟や部署に異動願いを申請するのも一つの方法です。

病棟や部署に異動すれば、環境が変わるので、今抱えている悩みから解放される可能性があります。

異動申請をする場合、まず直属の上司にその相談をするようにしましょう。直属の上司とは看護師長・看護副師長・看護主任・チームリーダーを指します。上司に相談せずに、人事部や看護部などに異動の申請をしてしまうと、トラブルが発生する場合があるので、必ず相談してから申請するようにしましょう。

やっぱり辞めたいとなったら転職

解決の見込みがないと感じたら、転職するのも一つの手です。

新人看護師でも転職はできます。しかし、新人看護師のスキルと経験は現場が求めるレベルまで達していないことが多いので、次の職場が決まるまで、長い時間がかかってしまうのが現状です。

転職活動を早く終わらせ、かつ待遇のいい職場に移る方法は、看護師専門の転職サイトの利用です。

看護師専門の転職サイトは、通常の転職サイトとは異なります。

通常の転職サイトと同様に、履歴書の添削や面接対策、日程調整、条件交渉などを行ってくれます。異なる点は、転職をサポートしてくれる転職エージェントは看護師業界と医療・介護業界を熟知していることです。そのため、キャリアに関する相談をすれば、具体的なアドバイスをもらうことができます。

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  • 転職のプロに相談することで自分にあった働き方を知ることができる
  • 病院や施設の内部事情に関する情報を提供してくれる
  • 一人で行うより、効率よく転職活動を進めることができる

転職のサポートはすべて無料で受けることができます。料金が発生することはありません。

辞めると決め、転職を考えた際は転職サイトの利用を検討してみてください。

新人看護師におすすめの転職サイト

新人看護師におすすめの転職サイトを3つ紹介します。無料で転職サポートを受けられる転職サイトを厳選しました。

看護roo!

出典:看護roo!
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  • 求人の内部情報を詳しく知りたい人
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看護roo!は東証プライム上場企業が10年以上運営する看護師専門の転職サイトです。

求人情報だけではなく、求人の良い点、悪い点、内部情報、実際に働く看護師の声を併せて紹介してくれます。

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公式サイト上で求人を探す際、給料額を指定して検索することもできます。看護roo!が扱う求人は、医療機関や介護施設の他、保育園、学校、検診センター、医療系の一般企業の求人も扱っています。

看護roo!は登録者限定に「転職ガイドブック」を配布しています。転職活動の流れや注意点などがまとめられています。

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※2023/07/31時点(公開求人のみ)
対応職種正看護師/准看護師/保健師/助産師
対応雇用形態常勤/非常勤/契約社員
対応勤務形態2交代/3交代/夜勤なし/夜勤専従
対応施設一般病院/大学病院/一般+療養/療養型病院/精神病院/クリニック/訪問介護/介護施設/検診センター/保育園・学校/その他
担当業務病棟/外来/手術室/救急外来/ICU系/透析/訪問介護/介護・福祉系/検診・健診/保育園・学校/訪問診療/内視鏡/その他
拠点数4箇所(東京/大阪/名古屋/神戸)
プライバシーマークの取得あり
厚生労働大臣許可厚生労働大臣許可27-ユ-020100

レバウェル看護(旧:看護のお仕事)

出典:レバウェル看護
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  • 求人を比較して職場を決めたい人
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  • 転職するか迷っている人

レバウェル看護は求人数が最多で、情報収集が得意な看護師専門の転職サイトです。

年間4,000回を超える職場訪問を行い、その施設の医療方針や辞めた人の退職理由などの情報を細かく収集しています。収集した情報は利用者に提供されますが、公式サイト上でも掲載されています。また、過去の面接内容と併せ、面接対策も練ってくれます。

求人数が多い分、求人の比較検討がしやすいこともレバウェル看護を利用するメリットの一つです。次の職場は慎重に選びたいという方におすすめです。

キャリア相談のみも受け付けています。転職をするか迷われている方はレバウェル看護の転職エージェントに相談してみましょう。スキルや経験を加味した具体的なアドバイスが受けられるはずです。

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対応職種正看護師/准看護師/保健師/助産師
対応雇用形態常勤/非常勤/派遣
対応勤務形態2交代/3交代/夜勤なし/夜勤専従
対応診療科目内科/精神科/心療内科/小児科/外科/整形外科/皮膚科/産婦人科/科眼科/歯科/美容外科/美容皮膚科
対応施設総合病院/一般病院/クリニック/特別養護老人ホーム(特養)/訪問看護/有料老人ホーム/デイサービス/重症心身障害者施設/保育園/検診センター
担当業務病棟/外来/手術室/救急外来/ICU系/透析/訪問看護/内視鏡/施設
拠点数10箇所(道玄坂/大阪/名古屋/さいたま/広島/立川/船橋/横浜/札幌/福岡)
プライバシーマーク取得なし
厚生労働大臣許可有料職業紹介事業 紹介13-ユ-309623
労働者派遣事業 派13-310987

ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)

ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)は、2023年のオリコン顧客満足度調査で総合1位に輝いた看護師専門の転職サイトです。年間10万以上の看護師が利用しています。(出典:看護師・助産師・保健師向け人材紹介「ナース人材バンク」が「2023年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 看護師転職」で総合第1位を獲得~担当者の対応・紹介案件の質・交渉力など全評価項目でも1位を獲得し高評価~)

扱う求人数は業界最多です。加えて、地域担当制を導入しているため、希望エリアの求人や地理情報に詳しく、職場環境なども把握しています。

オリコン顧客満足度調査で総合1位を獲得するだけあって、転職サポートの質も優れています。会員登録をすれば、面接日程の調整や条件交渉の代行などの転職サポートが受けられます。

サービス名ナース専科 転職(旧:ナース人材バンク)
運営会社株式会社エス・エム・エス
設立年2005年
求人数208,454件
※2023/07/31時点(公開求人のみ)
対応職種正看護師/准看護師/認定看護師/助産師/保健師/管理職
対応雇用形態常勤/非常勤
対応勤務形態2交代/3交代/夜勤なし/夜勤専従
対応診療科目美容/小児科/産婦人科/皮膚科/整形外科/形成外科/眼科/耳鼻咽喉科/外科/脳神経外科/呼吸器科/消化器科/循環器科/内科/精神科・心療内科/透析/その他
対応施設病院/クリニック/訪問看護/企業/保育園/幼稚園/学校/居宅介護支援事業所/有料老人ホーム/地域包括支援センター/デイサービス事業所/訪問介護事業所/グループホーム介護老人ホーム/保健施設/特別養護老人ホーム/軽費老人ホーム/サービス付き高齢者専用住宅/デイケア事業所/ショートステイ事業所/小規模多機能/訪問リハビリ事業所/訪問入浴事業所/介護療養型医療施設/看護小規模多機能居宅介護
担当業務病棟/外来/手術室/透析/その他
拠点数14拠点(東京/札幌/仙台/金沢/千葉/大宮/横浜/名古屋/京都/大阪/神戸/広島/高松/福岡)
プライバシーマーク取得あり
厚生労働大臣許可厚生労働大臣許可番号:13-ユ-190019

新人看護師で辞めたいときにあるよくある質問

新人看護師の転職でよくある質問と、その回答をまとめました。

Q

新人一年目看護師の給料相場は?

A

2021年度の初任給は以下のとおりです。

平均基本給与額平均税込給与総額
高卒+3年課程新卒203,276 円263,711 円
大卒209,616 円271,730 円
出典:日本看護協会「2022年病院看護実態調査」

看護師1年目の給料相場は26〜27万円程度です。手取りは23〜24万円と考えてよいでしょう。

Q

新人一年目で退職する場合でもボーナスはもらえるの?

A

一年目の看護師でもボーナスをもらってから退職することができます。

ただ、夏のボーナスは貰えない場合が多いです。

そもそもボーナスとは、勤務成績や経営状態に応じて支給される賃金です。通常、夏と冬に支払われます。

勤務成績の査定期間は、支給前の半年前です。新卒看護師は査定期間の途中にあたる4月に就職するので、夏のボーナスは支給対象外になることがほとんどです。

ボーナスを貰って退職したい場合は、冬のボーナスが支給されてから辞めるようにしましょう。

注意点は、退職の意志はボーナスを貰ったあとに伝えることです。査定期間中に退職の意志を伝えてしまうと、ボーナスの支給額が減る可能性があるからです。

Q

新人一年目で退職する場合、有給休暇はどうなるの?

A

8割以上の出勤と6ヶ月以上の勤務をしていれば、退職前に有給休暇を消化することができます。有給休暇が付与される条件は2つあります。

有給休暇が付与される条件
  1. 雇い入れの日から6か月経過していること
  2. その期間の全労働日の8割以上出勤したこと

出典:厚生労働省「年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか

上記の条件を満たしていれば、退職前に有給休暇を消化することが可能になります。

まとめ

この記事のまとめです。

  • 辞めたいと思う新人看護師はたくさんいる
  • 新人看護師が辞めたいと思う背景には、仕事内容や人間関係、重責などがある
  • 新人看護師の退職にはデメリットがあるものの、辞めたほうがいい場合と辞めないほうがいい場合がある

仕事に慣れるまで辛いことや苦しいことにたくさん直面し、辞めたいという気持ちになるのは当然のことでしょう。

しかし、安易に辞めてしまうと、後悔したり、就職し辛くなる可能性があります。

辛いのは今だけ、新人だからしょうがない、と割り切る気持ちも大切です。

けれど、抱えている問題が自分の力や経験の積み重ねでは解決できない場合は、新しい職場で再スタートを切るのがおすすめです。

自分の気持ちと体を守る選択をしてください。

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