看護師の仕事内容や1日の流れを職場・職種別に解説|給料や向いている人の特徴も紹介

7 min
看護師_仕事内容

看護師の仕事内容をわかりやすく教えて!看護師とはどういう仕事か簡単に知りたい
看護師はどんな仕事が多いの? 仕事の内容や特徴は?看護のお仕事内容を教えて
看護師の仕事の内容は大変? 仕事風景って総合病院の看護師さんのイメージだけど…
看護師、ナースの仕事やの仕事の流れは?診療の科によって仕事内容は変わるの?
看護師が働く意味を考えてたら、看護師についてもっと知りたいな!

みなさんは看護師のがどのような仕事をしていて、病院の中で1日どのように働いているのか知っていますか?

「何となくは知ってるけど詳しくは…」という人が多いと思います。

  • どのような規模の病院で働いているのか?
  • どのような診療科に所属してているのか?
  • 日勤なのか、夜勤なのか?

などで看護師の仕事内容は大きく変わってきます。

そこで今回は「看護師の仕事内容や1日の流れを徹底解説!職業別に細かく説明していきます」というテーマで看護師の仕事内容や1日の流れ、さらには職業別の特徴について細かく紹介していきます。

>>看護師転職サービスのおすすめを知りたい方はこちらから

看護師の仕事内容とは?

看護師の仕事内容はどのようなものがあると思いますか?

看護師の仕事内容は大きく分けて2つあります。
医師の診療補助患者さんのサポートです。

もう少し詳しく説明していきます。

医師の診察補助や患者さんのサポートが基本

医師の診察補助は、医師の診察・指示に基づいて医師が診察しているのを補助するということです。

医師の診察の補助には

  1. 患者さんの準備や機材の準備
  2. 実際の診察の補助
  3. 診療後の観察
  4. 片づけをする

という一連の流れがあります。

その1つ1つの流れの中でスムーズに診察が行われるということだけではなく、専門職として安全に行われるかという視点で補助をしていきます。

そして、患者さんのサポートは、患者さんが入院生活を過ごしやすいように日常生活の援助や看護を行うということでことです。

具体的には

  • 入浴、食事、排泄などの介助
  • 定期的に巡回し検温・問診を取る
  • 点滴や注射をする
  • 各種検査への搬送

などがあり、さらには患者さんだけではなく、その家族への対応も行います。

看護師の仕事内容は本当に多岐に渡っています。

職場によっては仕事内容が異なることも

看護師の仕事内容は先ほど紹介したように、医師の診療補助と患者さんのサポートが基本となりますが、その仕事内容は職場によって大きく異なります。

入院の設備がある規模が比較的大きな病院であれば、医師の診察の補助と入院している患者さんの日常生活のサポートをしなければいけません。

一方、クリニックであれば医師の診察の補助がメインとなり、介護施設や有料老人ホーム、訪問看護であれば日常生活のサポートというところが大きな役割となります。

所属している病院の規模やその病院がどのような役割を持っているのか、例えば手術を多く行っている、検査をたくさん行っている、リハビリテーションを行っている、療養を行っているなどで、看護師の仕事内容は大きく変わってきます。

病院勤務の看護師の1日の仕事の流れ

ここでは病院勤務の看護師の1日の仕事の流れについて日勤業務夜勤業務で分けて紹介していきます。

紹介しているのは1例で、病院や所属している診療科によって異なり、その日によっても異なります。

日勤の場合

まずは日勤の場合の1日の仕事の流れについて表にまとめています。

時間仕事内容
始業前・ナース服に着替え
・カルテからの情報収集を開始
(患者さんの状態、検査結果、内服している薬や注射の確認、1日の予定等)
・連絡事項やインシデントレポートを確認
8:00・始業
・夜勤者や看護師長さんから申し送り
・1日の業務スケジュールを確認し共有
・担当の患者さんのところを回り、担当の挨拶と今日一日の予定について説明
8:30~
11:00
・チーム内で患者さんのカンファレンスを行い、状態を共有
・患者さんのケアを行う
(清拭、洗髪、シャワー介助、病衣交換、シーツ交換、オムツ交換等)
・検査や治療、手術などに患者さんを搬送
・内服薬や点滴の準備
・検温に回り患者さんの状態を観察
・医師の診察の介助
11:00~
13:00
・申し送りをして、交代で1時間の休憩へ
・昼食の介助や口腔ケアを実施
・昼の配薬を実施
13:00~
16:00
・多職種でカンファレンスを実施
・午前中にできなかったケアや検温を実施
・看護計画の立案や修正
16:00~
17:00
・夜勤者へ申し送りを実施
・患者さんの部屋を回り、担当が変わることについての説明
17:00終業

もっと細かく書くとナースコール対応をしたり、手術をした患者さんの受け入れ、救急患者の受け入れなども行ったりしています。

大まかにはこのような形で1日が流れていきます。

夜勤の場合

次は夜勤の場合の1日の流れを表にまとめています。
日勤の1日の流れと同様に細かく書くともっと多くの仕事があります。

夜勤の場合は、2交代であるのか、3交代であるのかでも仕事内容が変わってきます。

時間仕事内容
始業前・ナース服に着替え
・カルテからの情報収集を開始
(患者さんの状態、検査結果、内服している薬や注射の確認、1日の予定等)
・連絡事項やインシデントレポートを確認
16:00・始業
・夜勤者や看護師長さんから申し送り
・1日の業務スケジュールを確認し共有
・担当の患者さんのところを回り、担当の挨拶と今日一日の予定について説明
17:00~
18:00
・夕食の介助や口腔ケアを実施
・夕の配薬を実施
18:00~
21:00
・申し送りをして、交代で1時間の休憩へ
・患者さんのところを回り検温を実施
21:00~
22:00
・眠前の配薬を実施
・消灯前の準備を実施
22:00~
6:00
・交代で仮眠休憩へ
・消灯後は2時間毎に部屋を巡視
・部屋を回り検温や体位変換などを実施
6:00~
8:00
部屋を回り朝の検温を実施
8:00~
9:00
・日勤者に申し送りを実施
・患者さんの部屋を回り担当が変わることを説明
9:00終業

職場・職種別の看護師の仕事内容

次に職場・職種別の看護師の仕事内容についてです。

これまでも繰り返し説明してきましたが、看護師の仕事内容は所属している場所で大きく異なります。

仕事内容の詳細についてこれから紹介します。

病院

職場・職種別の看護師の仕事内容について箇条書きで表にまとめています。

診療科仕事内容
小児科・生まれたばかりの乳児から15歳までの小児を対象
・外傷以外の全ての疾患を総合的に診察することになるため、内科や外科等
幅広い知識と技術を持った上で対応
・子どものストレスや心のケア、家族のケア
・誕生日やクリスマス会、ひな祭り等の行事の企画と運営
整形外科・小児から高齢者と幅広い年齢層を対象
・整形外科手術に関わる急性期だけではなく、回復期や慢性期、終末期や在宅、
地域に戻ってからの生活期と幅広いステージにおける看護を行う
・理学療法士や作業療法士とともにリハビリテーションを実施
精神科・患者さんは身体的な病気やけが等ではなく心の病を有しているため、
コミュニケーションにより心のケアを行う
・自分の状態を伝えることができない場合が多いため、
患者さんの発言からアセスメントをする必要がある
皮膚科医師の診察の補助や皮膚疾患に対する軟膏処置等を行う
泌尿器科・医師の診察の補助や検査の補助を行う
・他の疾患との混合病棟であることが多いため、
様々な疾患についての知識や技術を持った上で対応
産婦人科・産科では出産前後の妊婦さんが対象
・出産や帝王切開の補助、検診のサポート
・産後に向けた母親学級や父親学級の企画や運営を行う
・婦人科ではがん検診や手術治療となる患者さんのケアを行う
口腔外科医師の診察の補助と手術前後の患者さんのケアを行う
内科・医師の診察の補助と治療や検査の補助を行う
・長期化する患者さんが多いため心のケアも必要
麻酔科・手術の補助
・ペイン外来等では医師の診察の補助を行う

美容クリニックの看護師

病院での勤務以外の看護師の仕事内容について他に7つ紹介していきます。

美容クリニックでの看護師の仕事内容は、受付、電話対応、カウンセリング、注射、手術の介助、器具の滅菌等があります。

これらの点では病院の看護師の仕事内容と大きな違いはありません。

しかし、美容クリニックではクリニックでの施術を勧めたり、レーザー照射を行ったり、美容関係の商品を紹介するような営業をするところもあります。

病院で勤務している場合は看護師が営業をしたりはしないため、戸惑う人も多いかもしれません。

ICU看護師

ICU看護師の仕事内容は、手術直後の患者さんや病院内で急変した患者さん、救急搬送された重症な患者さんを対象とし、病棟とは異なりより急性期のアセスメントをしながら対応しなければなりません。

また、多くの機械や装置がついているため、それらの管理も仕事内容の1つと言えます。

臨床開発モニター

臨床開発モニターの仕事内容は、一般の人が持っているいわゆる看護師というイメージとは異なるかもしれません。

医療機関への治験の実施の依頼をして、治験の前後で患者さんに説明を行います。

治験をしているときには適切に、スムーズに治験が行われているのかモニタリングをしていきます。

訪問看護師

訪問看護師の仕事内容は、仕事をする場所が病院やクリニックの場合とは異なり、看護師が患者さんが生活している場、自宅に訪問します。

主治医が作成した訪問看護師指示書に従い健康状態のチェックや療養指導、身体的な介護を行います。

また、患者さんやその家族の相談に乗り、アドバイスすることも大切な仕事内容となります。

有料老人ホーム

有料老人ホームでの仕事内容は、病院のように常にモニタリングしているわけではないため、表情や言動、顔色等から日々の健康チェックを行います。

身体的な介護はほとんどを介護士が行うため、看護師は医療処置や服薬などが主な仕事内容となります。

保育園

保育園での仕事内容は、園児たちの日々の健康チェックを行い、発熱やけがをした場合の応急処置を行うことです。

仕事内容としてはそこまで多くはないため、保育士のサポートをすることも1つの仕事です。

刑務所

刑務所での仕事内容は、一般の刑務所と医療刑務所とで、仕事内容が異なります。

一般の刑務所では受刑者の健康チェックやケガの応急処置、医療刑務所では透析の管理や服薬等を行います。

看護師になるために必要な資格や経験

実際に看護師になるためにはどのような資格や経験が必要なのでしょうか?

看護師になるためには、国家資格である看護師資格が必要です。

そのためには、文部科学大臣指定の学校、もしくは厚生労働大臣指定の看護師養成所を卒業し、看護師国家試験に合格しなければなりません。

高校卒業後に4年制の看護大学、3年制の看護短期大学や看護養成所に入るか、中学校を卒業後に5年制の一貫看護師養成課程校に入る等の道があります。

また、1回社会人経験をした後に、看護師を目指して学校に入り直す人も珍しくはありません。

看護師の平均年収はどれくらい?

看護師の平均年収はどのくらいだと思いますか?

世間的には看護師は高給というイメージが強いようですが、実はそうでもありません。

看護師の平均月収

厚生労働省の調査によると看護師の平均月収は25~27万円のようです。

女性の平均月収と比較すると貰っている方なのかもしれませんが、一般の会社員と比較しても多くはありません。

残業手当や資格手当

看護師の月収には色んな手当、特に夜勤手当の影響が大きいです。
残業手当資格手当はどうでしょうか?

日本看護協会によると、1か月あたり残業時間は6時間程度で、残業手当は1万円から1万5千円のようです。

資格手当については、残業手当のような調査はありません。

所属している病院や診療科にもよりますが、認定看護師専門看護師の免許を有している場合は月に5千円~1万円程度であるようです。

看護師が向いている人

ここまで看護師の仕事内容や1日の流れ、平均月収のことについて紹介してきました。

看護師の実態について理解してもらえたのではないかと思います。

では、どのような人が看護師に向いているのでしょうか?
3つに分けて紹介します。

1.コミュニケーション力が高い人

まず1つ目はコミュニケーション力が高い人です。
看護師は患者さんと多くコミュニケーションを図らないといけません。

しかも、同世代ではなく、年齢層が高い人を対象とする場合が多いんです。

さらには、患者さんだけではなく、医師や薬剤師等の他の医療スタッフともコミュニケーションを図らないといけません。

看護師は、患者カンファレンスがあったり、検査や手術に搬送したり、申し送りをしたり等、常に誰かとコミュニケーションを取りながら仕事をしています。

そのため、コミュニケーション力が高い人が看護師に向いていると言えます。

2.体力に自信がある人

次の2つ目は体力に自信がある人です。
看護師の仕事はハードです。

ナースコール対応をしたり、他の階のリハビリテーション室に搬送したり、重たい患者さんを抱えたりしなければいけません。

看護師の仕事内容は体力勝負な一面もあります。

また、一般の会社員のように月曜日~金曜日まで、8:00~17:00までの勤務という規則的な勤務ではありません。

日勤や夜勤だけではなく、早出や遅出の勤務もあります。

この不規則な勤務形態に対応するにはやはり体力が必要です。

3.安定した職業に就きたい人

最後の3つ目は安定した職業に就きたい人です。
看護師はどこの病院でも常に募集をかけていて、職には困りません。

給与も好景気のときに上がりませんが、不景気のときに下がることもほとんどなく、安定していると言えます。

もちろん、この3つの特徴に当てはまらない人ももちろん大丈夫です。

これまで紹介してきたように、看護師は様々な職場で勤務することが可能です。

日勤だけのところもあれば、そこまで体力を使わないようなところもあり、自由に選択することができることも看護師の魅力の1つなのかもしれません。

まとめ

  • 看護師の仕事内容は医師の診療補助と患者さんのサポート。
  • 看護師の1日は患者さんのケアが多くを占める。
  • 看護師の仕事内容は職場、職種により大きく異なる。
  • 看護師になるためには国家資格である看護師資格が必要。
  • 看護師の平均月収は25~27万円程度。
  • 看護師に向いている人は、コミュニケーション力が高い人、体力に自信がある人、安定した職業に就きたい人である。

何となく持っていた看護師へのイメージがより具体的になり、悩みを解決することができたのではないでしょうか。

看護師は生涯学習と言われていて大変な一面も持っていますが、患者さんに1番近い存在でやりがいも大きい仕事です。

これからも勉強を頑張って看護師を目指してくださいね。

関連記事