新人看護師は転職できる? 1年目未満・第二新卒の転職を成功させるコツを解説

18 min
新人看護師_転職
転職を考えている新人看護師

転職を考えている新人看護師

新人看護師は転職できる?
新人看護師の転職先は?
新人看護師が転職を成功させるコツは?
新人看護師におすすめの転職サイトは?

新人看護師は転職できるのか気になっていませんか?

転職すれば今の悩みから解放される可能性があります。
けれど、採用されるのだろうか、という不安や心配はありませんか?

この記事では新人看護師が転職できるかどうかの答えや、転職するメリット・デメリットを紹介していきます。
最後まで読めば、転職に対する不安が解消され、前向きな気持ちで転職を検討することができるでしょう

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目次

結論!新人看護師は転職できる

結論からお伝えすると、新人看護師でも転職できます!

看護師として勤務していると、「就職して3年間は最初の配属で頑張らないといけない」とか、「最初は急性期病院でバリバリやらないといけない」などという言葉を耳にしたことがありますよね。

ですが、安心してください。
そのようなことは全くありません。

看護師をはじめ医療職は常に不足しており、引く手あまたです。

それに加え、看護師が求められる職場はかつてより多様化しており、選択肢も数多く存在しています。

コツやタイミングさえ押さえれば、新人看護師であっても転職が可能なのです。

編集部

編集部

次の項目から「転職を検討している新人看護師さん」にチェックしてほしいコツなどについて具体的にご紹介していきます。

新人看護師が辞めたいと思う主な理由6選

1年目の看護師が辞めたいと思う主な理由は以下の6つです。

辞めたい理由①人間関係による悩み

新人看護師の多くが抱える悩みは、職場の人間関係です。

看護roo!のお悩み掲示板には、プリセプターや他の先輩看護師との関係で悩む新人看護師からの相談が多数投稿されています。人間関係で悩む新人看護師はたくさんいるようです。

「叱られてしまうのは、自分が不甲斐ないから…」「先輩が怒ってしまうのは、自分の勉強が足りないから…」と自分を責める方がいると思いますが、決してそのようなことはありません。

もし叱り方が論理的ではなかったり、理不尽な態度は指導とは言えないからです。

現状を改善する工夫をしても、環境が変わらない場合は他の診療科への異動や転職を検討してみましょう。

人間関係によるストレスで体や心に不調が出ている方は、一旦休職をして、回復したら転職活動を始めるのがおすすめです。

辞めたい理由②責任の重さ

のしかかる責任の重さも、看護師を辞めようと感じる要因の一つです。

看護師は患者さまの命を預かる立場です。1度の失敗が患者さまの命を左右する場合もあります。このような責任の重さからプレッシャーを感じて耐えきれず、退職する新人看護師が多くいるようです。

また、患者さまの死に直面して精神的に辛くなり、退職する人もいます。

生死と向き合う仕事、とわかった上で「看護師」を選んだとしても、想像以上の責任の重さに挫けてしまうのは無理もありません。

しかし、看護師でいる以上、命と向き合わなくてはなりません。

誇りと覚悟を持って患者さんと仕事に向き合うのが大切です。

責任の重さを感じやすい場合は、比較的医療行為が少ない医療機関に転職するのがおすすめです。例えば、医師の介助が中心のクリニックや、健康管理を行う介護施設・訪問看護ステーションなどが挙げられます。

医療機関から離れたいという方もいらっしゃるかと思います。でも、せっかく取得した看護師資格や准看護師資格を手放すのはもったいないと感じませんか?

そのような方は医療系のコールセンタースタッフや企業看護師など、一般企業に所属しつつも資格が活かせる職種があるので、検討してみてください。

辞めたい理由③看護師に向いていない

誰しも最初は失敗し、怒られることや注意されることがたくさんあります。けれど、その回数が多いと自信がなくなり、「自分は看護師に向いていないかもしれない」と思い悩むことでしょう。

インシデントを起こしてしまったら、なおさら向いていないと思うかもしれません。

モチベーションが下がった状態で仕事に取り組むと、さらに失敗を重ねてしまう可能性があります。

そのため、気持ちの切り替えが大切です。

凹んだら好きなものを食べたり、休日にリフレッシュするなど、自分が喜ぶことをして気持ちの切り替えに努めましょう。

または、信頼できる先輩看護師に相談してみるのもいいでしょう。おすすめは休憩時間を利用して、先輩看護師に新人時代の話を聞いてみることです。失敗を減らす方法がわかるかもしれません。

あるいは、異動や転職で環境を変えてみるのも一つの手です。職場環境や仕事内容を変えれば、自分の適材適所が見えてくる場合があるからです。

辞めたい理由④仕事が忙しすぎる

日本の医療現場は慢性的に看護師の数が足りていない状況です。患者の数に対して看護師の数が不足しているため、看護師一人あたりの仕事量は膨大です。そのため労働環境が悪い医療機関が多く、悲鳴をあげる看護師が数多くいます。

新人看護師も例外ではありません。スキルや知識が乏しくても、人手が足りていないので現場を忙しく走り回ります。加えて、新人看護師は研修会や勉強会に出席して自己研鑽に励まなくてはならず、さらに帰宅後は予習と復習をしなくてなりません。

息をつく暇もなく、仕事と勉強に追われ、そして毎日緊張感のある現場で先輩の顔色を伺いながら過ごしていれば、辞めたいという気持ちがわくのは自然なことでしょう。

心と体がボロボロの場合は、一旦休職したり、環境を変えるのがいいでしょう。他の病棟へ異動を希望を申し出たり、労働環境がいい医療機関へ転職する選択肢があります。

辞めたい理由⑤給料・年収への不満

給料が低い、足りないと不満を募らせる看護師は多くいます。

以下は日本看護協会による2021年度の平均初任給です。

平均基本給与額平均税込給与総額
高卒+3年課程新卒203,276 円263,711 円
大卒209,616 円271,730 円
出典:日本看護協会「2022年病院看護実態調査」

新卒看護師の平均初任給はおよそ26〜27万円です。手取りは23〜24万円ほどです。
他の職種の初任給と比べれば、看護師の初任給は多いほうです。

しかし、激務にも関わらず、手取りは約23〜24万円です。仕事量と給料が釣り合っていない、と感じるのはもっともなことでしょう。

看護師の給料は経験年数や勤続年数に応じて高くなる傾向がありますが、労働環境と待遇がいい職場で早く働きたいという方は、転職サイトの転職エージェントに求人を紹介してもらいましょう。

転職エージェントは、利用者とのヒアリングを通して求人を紹介するので、今の職場より働きやすく、条件のいい医療機関に出会える可能性があります。

新卒看護師・第二新卒看護師の離職率

出典:日本看護協会「2022年病院看護実態調査」

2022 年病院看護実態調査」によると、2021年度における新卒看護師の離職率は10.3%、第二新卒の離職率は16.8%となっており、いずれも昨年の調査結果よりも増加しています。

調査を行った日本看護協会は、離職率の増加にはコロナウイルス感染症が影響していると考えています。

しかし、パンデミックが起こった2020年以前に注目してみても、一定数の離職率があります。このデータから看護師歴1年目や2年目の転職は珍しくないことがわかります。

他の職種に比べ、看護師の転職は珍しいことではないので、引け目に感じる必要はありません。キャリアについて真剣に考えて転職をする場合は、自分の判断に自信を持ちましょう。

ただし、看護師歴3年未満の転職にはデメリットがあることは否めません。
経験が浅い状態で転職するメリットとデメリットを把握した上で、転職を実行しましょう。

経歴1年目の看護師・第二新卒看護師の転職におけるメリット・デメリット

ここでは第二新卒看護師が転職するメリットとデメリットについて解説します。

そもそも「第二新卒」の定義はなんでしょうか?
第二新卒とは、教育機関の卒業後、おおむね3年以内の社会人を第二新卒者と呼びます。
つまり、新卒で就職し、経験が3年未満の看護師は第二新卒者の枠に入ります。

転職するか迷われている方は、メリットとデメリットを比較して判断するのがおすすめです。

第二新卒看護師が転職するメリット

  • 指導や教育が受けられる
  • 今抱えている悩みが解消される可能性がある
  • 自分にあった職場が見つかる

実際に現場で働くと、自分にあった働き方や興味のある分野を発見する場合があります。

看護学生のころに比べ、新卒看護師は自己分析の解像度が上がっているので、職場に求める条件を設定しやすくなっています。

加えて、新卒で入った医療機関を基準にすることができるので、待遇のいい求人を見分けることができます。自分にあった職場に転職すれば、人間関係や夜勤が辛いなどの今抱えている悩みもなくなる可能性があります。

さらに、経歴が1年目の看護師は経歴が多い看護師に比べ、新しい分野に飛び込むハードルが低いです。

中途採用の場合はある程度の実力が求められますが、第二新卒は伸び代に期待して採用される場合があります。また、伸び代への期待に加えてスキルが乏しいことを考慮されて第二新卒は採用されるので、入職後に指導や教育を受けられる場合が多いです。

第二新卒看護師が転職するデメリット

  • 転職活動が難航しやすい
  • 応募できる求人が限定される
  • 現場が求めるレベルと自分のレベルが釣り合っていない場合がある

第二新卒看護師の転職活動は難航しやすいです。

採用側は長く働いてくれる人を好むので、勤続3年未満で辞めた人に対して「またすぐに辞めるのでは?」と懸念を抱き、採用を見送る場合があります。

また、多くの医療機関は人手不足に悩んでいます。即戦力になる人材を求める傾向が強いので、教育が必要な第二新卒は敬遠されがちです。そのような傾向があるので、求人の中には、未経験不可や経験3年未満不可と条件も設けているものがあります。医療機関の規模が小さくなればなるほど、その特徴は顕著に現れています。

第二新卒向けの求人に応募して採用されても、実際に働いてみたら現場が求めるレベルと自分のレベルがあっていなかった、というケースもあります。

以上のデメリットを克服するためには、転職理由をポジティブな言葉で伝えたり、前向きな姿勢をアピールすることが有効的です。

仕事が辛い・辞めようと感じた時の対処法

仕事が忙しかったり、失敗続きだと、「辞めたい」や「転職したい」という気持ちでいっぱいになってしまうことが多いでしょう。
心や体に異常があらわれている場合は、退職や転職をするのが最もよい方法です。
しかし、一旦落ち着いて、「辞めたい」や「転職したい」と思わせる原因を解決する方法を考えてみるのが大切です。

安易に退職や転職をしてしまうと、辞める癖がついてしまい、短期離職を繰り返してしまう可能性が大きいからです。

仕事に慣れることで克服できる辛さなのか、相談することで労働環境は改善されるのか、指導はパワハラに該当しているか否か、自分に非はないのかなど、冷静になって振り返り、判断しましょう。

以下は、辞めたくなったときの対処法です。ぜひ参考にしてください。

辛い・辞めたい時の対処法①直属の上司・信頼できる先輩看護師・プリセプターに相談する

直属の上司や信頼できる先輩看護師、プリセプターに悩みを相談してみましょう。

悩みを打ち明けたら甘ったれていると思われるかもしれない、迷惑になるかもしれない、と不安になる方がいるかもしれません。

けれども、上司や先輩看護師、プリセプターは新人時代を経て今の地位にいます。同じ経験をしているため、悩みや辛さに共感し、的確なアドバイスやサポートをしてくれる場合があります。

また、近くに頼れる存在がいると精神的に楽になることがあります。

目上の人に相談する際は以下のポイントを抑えて話すと、相談相手を悩ますことなく、的確なアドバイスがもらえるでしょう。

相談するときのポイント
  1. 何についての相談かを伝える+相手の都合を優先する
    (例:仕事についてご相談したいことがあるのですが、ご都合が良いときによろしいですか?)
  2. 困っていること・悩んでいることを具体的に話す
    (例:〜で悩んでいます。患者さんを目の前にすると緊張してしまってうまくできません)
  3. 自分なりの考え・意見・努力したことを伝える
    (例:〜を試してみましたが、どうしてもうまくいかなくて困っています)
  4. 何をしてほしいのかをはっきりさせる
    (例:先輩がそれができるようになった方法などがあれば教えていただきたいです)

お礼は2回言いましょう。相談に乗ってもらったときと悩みが解決したときです。
「相談に乗っていただいた件ですが、先輩のアドバイス通り実行したらできるようになりました!ありがとうございます!」などと、上司・先輩のアドバイスがタメになったことを伝えると好感度がアップします。

相談する際は、相談内容が他力本願になっていると悪印象を与えてしまうので、必ず自分なりの考え・意見・努力したことを伝えるようにしましょう。

辛い・辞めたい時の対処法②病棟・部署異動を申請する

可能であれば、他の病棟や部署に異動願いを申請するのも一つの方法です。

人間関係や労働環境が悩みの場合、病棟や部署を異動すれば環境が変わるので、今抱えている悩みが改善される可能性があります。

ただし、まず直属の上司に異動の相談をしましょう。直属の上司とは看護師長・看護副師長・看護主任・チームリーダーを指します。

直属の上司に相談せず、人事部や看護部などに直接異動の申請をしてしまうと、思わぬトラブルが発生してしまいます。トラブルを回避するためにも必ず直属の上司に相談しましょう。

辛い・辞めたい時の対処法③休職する

ストレスやプレッシャーなどによって体調不良になった場合は、休職という選択肢もあります。

休職する場合は、診断書を添えて申請すると認可がおりやすくなります。

注意点は休職制度の有無は職場によって異なることです。また、休職が認められない場合もあるので、休職を考えている際は必ず職場の規定を確認するようにしましょう。

新人看護師が職場を辞めるベストなタイミング

新人看護師の転職で重要なのは「辞めるタイミング」です。
新人看護師が職場を辞めるベストなタイミングは以下の通りです。

入職して最低半年以上経ってから

入職後半年以内の転職はおすすめできません。

その理由は大きく分けて以下の2つです。

  • 看護技術や知識が非常に浅く、経験としてカウントされない
  • 転職先に「前の職場で半年も続けられなかったのだから、何か問題があるのでは?」と思われてしまう可能性がある

病院勤務の場合、多くは教育計画に基づいて、コストや時間をかけて新人看護師の指導を行います。

教育計画では、目標や実施内容1か月~1年単位で決められていることがほとんどで、看護師として必ず身に着けたい知識や技術の基礎を学んでいくプログラムが組まれています。

半年~1年間勤務した新人看護師は教育計画の半分~全てを修了した状態なので、「社会人としての経験がある」、「未熟ながらも看護師として勤務する上で必要最低限の基礎知識・技術は習得している状態」とみなされることが多いです。

一方、半年未満での転職となると、必要最低限の基礎知識・技術が未習得の状態とみなされる傾向があります。

必要最低限の基礎知識・技術がない看護師は現場のお荷物になるので、敬遠されがちです。
というのも、多くの病院や施設は人手不足で悩んでおり、新卒看護師同然の中途採用看護師の教育に割くコストと時間がないからです。

しかし、医療機関にはあえて第二新卒と呼ばれる新人看護師を採用するところがあります。そのような医療機関は教育に割く余力があると考えていいでしょう。また、第二新卒看護師は新人看護師に比べ、教育に有するコストや時間の負担が少ないことがメリットの一つなので、スキル不足を考慮した上で第二新卒看護師を採用する場合があります。けれど、採用前提は現場ですぐ使える知識・技術がある程度備わっていることです。

そのため、教育計画が半分~全てを修了した状態、つまり半年〜1年経過してから転職に臨んだほうが基礎知識・技術を身につけているとみなされるので、採用されやすい傾向があります。

編集部

編集部

転職したい理由や事情にもよりますが、できれば入職後半年以降に転職するのがおすすめです。

年度末

新人看護師は年度末に転職活動を始めるのがおすすめです。
年度末とは3月末をさします。

規模が大きい病院や大手の訪問看護ステーション・介護施設は4〜5月に来年の4月に向けた中途採用の求人を出す傾向があります。選考期間は春〜夏に行われ、入職は来年の4月になります。

年度末の3月末に転職活動を進めると、求人情報が多いので情報収集がしやすく、加えて引き継ぎの時間もあるので、無理をすることなく転職活動を進められるでしょう。

また、4月は人事異動などが発生する時期なので、新たな人間関係が形成されがちです。そのため、中途採用で4月に入職する場合、支障なく周囲に馴染める可能性があります。
さらに病院によっては、新人研修への参加が許される場合があります。

夏のボーナスのあと

夏のボーナス支給後は退職者が増加する傾向があります。
同時に、欠員補充や繁忙期の冬に備えた人員確保のために求人情報が多く出回ります。
この時期(夏〜秋)は看護師の転職市場が活発化するので、転職活動を始める狙い目は6月下旬あたりです。9〜11月に内定・入職というスケジュールで転職活動を進めるのがいいでしょう。

夏〜秋は転職市場が活発化しているので、待遇のいい求人は早く埋まってしまいます。待遇のいい職場に入職するには、効率的な情報収集と素早い行動が肝心です。

特に、規模が小さい病院やクリニック、介護施設などは選考スケジュールを短く設定していること多いので、効率的な情報収集と素早い行動を強く意識して転職活動を行うのがよいでしょう。

退職する際の注意点|3ヶ月〜半年前に退職願を出す

転職するタイミングについて、一つ注意しておかなければならないことがあります。

「現在の職場の就業規定退職の申告時期について定められていないか」ということを必ず確認しておくようにしましょう。

職場によっては、退職する3か月前、あるいは6か月前までにその旨を申告しなければならないと定められているところもあります。

その規則を知らずに転職活動を始めてしまうと、せっかく転職先が見つかっても現在の職場への申告が遅いという理由で予定通り転職できなくなってしまうことがあります。

また、新しい職場にも入職可能時期を明確に伝える必要がでてきますので、そういった意味でも現在の職場への退職の申告時期は必ず確認しておきましょう。

新人看護師・第二新卒を受け入れてくれる職場を探すコツ

新人看護師の転職のタイミングについて確認した次は、新人看護師でも受け入れてくれる職場を探すコツについて確認が必要です。以下はそのコツです。

新人看護師の若さや体力を買って、快く転職を受け入れてくれる病院や施設も多くありますので、ポイントを押さえて上手に職場探しをしていきましょう。

人手不足の病院

これは当たり前のことですが、当然人手が不足している病院は新人看護師であっても受け入れてくれやすいです。

単純に、人数を確保したいという理由で、新人看護師も快く受け入れてくれます。

ただし、教育体制がきちんと整っているかどうか注意深く情報収集する必要があるということを忘れないようにしましょう。

一時的な人手不足であれば大きな問題はなさそうですが、慢性的に人手が不足している病院や施設の場合、教育体制が整っていない可能性があります。

せっかく転職しても、教育体制が整っていないことで働きにくさを感じたり、仕事が苦痛になってしまっては意味がありません。

教育体制が整っている中~大規模の病院

新人看護師の転職先として、教育体制が整っている中~大規模の病院は大変おすすめです。

4~5年目以降の一人前の看護師と比較し、1~3年目の経験が浅い看護師の転職ではやはり教育が重要になってきます。

転職する側としても、教育体制がしっかりと整っているところの方が安心できますし、転職を成功させるためにも大切です。

一概には言えませんが、やはり病院も大きければ大きいほど看護師数が多く、教育実績もその分あります。

教育目標や計画や明確になっており、教育の質も上がります。

気になる病院があればそのホームーページを見て、看護部の詳細や教育体制について情報収集してみましょう。

編集部

編集部

教育体制が整っている病院は、ホームページに教育体制について明記されていることが多いです。

新人看護師におすすめの病院以外の職場

「一度病棟に配属されたけれど合わなかった」という新人看護師は、病院以外の職場も選択肢に入れてみましょう。

以下は新人看護師におすすめの職場です。

新人看護師におすすめの職場①美容クリニック

美容医療も年々需要が増えており、その数も大変多いです。

美容クリニックには大きく分けて「美容皮膚科」「美容外科」があります。

診療科業務内容身につく技術
美容皮膚科 シミ取り、HIFU、美容点滴などの
お肌のケア
・最先端の機器を使用した技術
・ 点滴技術
美容整形 二重整形、鼻の整形などの
あらゆる美容整形手術
・ 医師の手術介助
・ 清潔操作
・ 周術期看護

美容クリニックの一番の特徴は「命に直結しない医療」であることですので、命のプレッシャーに疲れてしまった看護師さんにもおすすめです。

対象も、”病気を抱えた”患者さんではなく、”美を追求したい”お客様という形になります。

美容が好きな人にもおすすめの職場であるといえます。

新人看護師におすすめの職場②ICU看護師

ICU看護師は病棟看護師と同様に病院での勤務であることに代わりはありません。

しかし、病棟での勤務とは少し異なります。

ICUは集中治療室ですので、患者さんの重症度が高い分看護師の一つ一つの業務にかかる責任も重くなることは事実です。

と、これだけ聞くと気が重くなってしまいますが、病棟勤務と比較して患者さんとの言語的なコミュニケーションの機会が少ないという特徴があります。

患者さんは意識がない状態であったり、眠り薬を使って鎮静されていたりすることが多いため、言語的なコミュニケーションがどうしても困難な場面が多くなってしまうからです。

こういった理由で、現在の職場で「医療技術や知識はバリバリ身に着けたいけど、コミュニケーションが苦手」という理由で転職を検討している新人看護師さんには、ICUという選択肢もあります。

編集部

編集部

もちろん、ICUでもモニターの数値から患者さんの状態や思いを汲み取るなどの非言語的コミュニケーションは大変重要になることは忘れないでください。

新人看護師におすすめの職場③臨床開発モニター

臨床開発モニターとは、新薬の有効性や安全性を確かめる臨床開発治験の円滑な進行をサポートする仕事で、この分野でも看護師の需要は高まっています。

臨床開発モニターには、医学・薬学知識、臨床検査値、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、PCスキル、スケジュール管理能力などのスキルが求められます。(参考:臨床開発モニター | 株式会社リニカル (linical.co.jp )

日々進化していく最新の医療について興味、関心がある人にはおすすめのお仕事です。

業務内容は、病院での看護師勤務とは大きく異なり、専門性の高いスキルが必要になりますので、向上心がある人向けです。

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新人看護師におすすめの職場④訪問看護師

訪問看護師は、病気や障害を抱えながら地域で暮らしている患者さんの家へ訪問し、医師の指示書の元「医療行為」を行うお仕事です。

病院のように患者さんが診療科ごとに分かれているわけではありませんので、幅広い知識や技術が求められます。

また、その場には医師がいない場合がほとんどですので、それまでに培った知識を基に重要な判断をする場面も多くあります。

このような理由で、新卒や新人看護師からの転職で訪問看護の道に進むのに不安を抱えている人が多く、経験豊富なベテラン看護師が多いのが現実です。

しかし、訪問看護ステーションによっては新人教育に力を入れている所も多くあり、新人看護師の人数が少ない分手厚いサポートや教育が受けられるというメリットもあります。

在宅で暮らす患者さんと深く関われるのも、やりがいに繋がりますね。

地域看護に興味をもっているのであれば、選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。

新人看護師におすすめの職場⑤有料老人ホーム

少子高齢化に拍車がかかるなか、高齢者施設での医療スタッフの需要が高まっていることは言うまでもありません。

看護師も同じで、老人ホームや介護施設での求人も多く出ています。

病院と異なり、施設という扱いになりますので、対象者は利用者さんとなります。

老人ホームでは看護師の配置を必須としているところも多く、利用者さん全般の健康管理を行うお仕事だと考えるとわかりやすいかもしれません。

もちろん、何らかの疾患を抱えて内服などの治療を必要としている利用者さんもいらっしゃいますので、高齢者に多くみられる疾患や治療に関しての知識は必要となります。

新人看護師におすすめの職場⑥保育園

保育園での看護師の配置は必ずしも定められているわけではありませんが、子どもたちの安全の確保の面から看護師を配置している保育園も多くあります。

保育園の看護師の仕事内容は、子どもたちのケガや病気の手当て、0歳児(未満児)のお世話、集団生活での感染予防行動など多岐に渡ります。

中には、0歳児などの未満児の担任をもつこともあるようです。

園で預かっている子どもたちに何かあった際に素早い判断が求められますので、子どもが好きで責任感が強い人におすすめの職場となります。

一つ注意しておきたいのは、保育園での看護師配置はほとんどの場合1名のみになるため、看護師の先輩がいない場合が多いということです。

子どもたちの健康のために、自ら進んで学習できる人には向いているかもしれません。

新人看護師におすすめの職場⑦刑務所

特殊ではありますが、看護師は刑務所でも働くことができます。

受刑者の健康管理が主な業務内容となります。

急なケガや病気の手当てはもちろんのこと、人工透析やインスリン管理などの基礎疾患に関する医療ケアや、精神障害を抱えた受刑者のケアも行う必要があり、幅広い知識と技術が求められます。

スキルアップにはもちろん、公務員となるため収入が安定していることも魅力の一つです。

選択肢のまとめ

これまで、看護師が病棟以外の場所で働くことのできる職場の具体例をいくつかご紹介しました。

中には業務内容が特殊である職場もありますので、自分がどのような理由で転職したいのか、どのような看護をしたいのかということを明確にしておくことをおすすめします。

数多くの選択肢を知っていれば、それだけ転職の幅も広がりますね。

新人看護師が転職を成功させるポイント

新人看護師・第二新卒看護師が転職を成功させるポイントは、以下の通りです。

転職活動を始める前にじっくり考えておきたいことについてまとめましたので、参考にしてみて下さい。

辞めたいと思った理由をはっきりさせる

まずは、現在の職場を辞めたいと思った理由を明確にしてみましょう。

辞めたいと思う理由や人間関係である場合や待遇の悪さ、身体的及び精神的負担である場合はともかく、「仕事に疲れたからなんとなく辞めたい」などの中途半端な気持ちではきっと転職先でも同じことが起こってしまいます。

なぜ辞めたいのか、なにが嫌なのかということを明確にさせておきましょう。

次の職場に求める条件・希望を明確にする

現在の職場を辞めたいと思った理由をはっきりさせたら、次はそれを基に次の職場に求める条件や希望を明確にしてみましょう。

現在の職場を辞めたいと思った理由が「残業の多さ」であれば転職先には残業がなるべく少ない職場を選ぶべきですし、「教育体制が整っていない」という理由であれば教育に力を入れている職場を選ぶべきです。

転職先に希望したい条件がある程度出揃ったら、ランキング付けをしておくこともおすすめします。

例えば、「教育体制がしっかりしていること」と、「人間関係が良いこと」という条件は絶対に求めたいけれど、「家から電車で30分以内」はその次に優先したい条件。

このように絶対に譲れない条件と、叶ったら嬉しいなという条件に分けておくことで、転職サイトなどを利用した際に自分の希望により近い求人情報を手にすることが可能になります。

就職先の病院や施設を見学をする

就職先に希望する条件が明確になったところで、自分の希望に合う職場を探してみましょう。

病院や施設のホームページに書いてある情報は表向きのものばかりで、実際の雰囲気はなかなか汲み取れませんよね。

そんな時におすすめなのが、病院・施設見学です。

現場を実際に見学することで、人の雰囲気や忙しさ、業務内容などをより具体的に知ることができます。

運がよければ、現場の人の生の声を聞くことも可能かもしれません。

編集部

編集部

病院や施設のホームページから見学の受付の申し込みができるところも多いですので、是非チェックしてみましょう。

転職先を決めてから現職を辞める

転職先を決めてから現職を退職するのがおすすめです。

転職先が決まらない内に辞めてしまうと、収入が途絶えてしまいます。

転職先がすぐに決まれば安心ですが、もし転職活動が長引いてしまった場合、生活が困窮してしまう可能性があります。生活が苦しくなるリスクを回避するためにも、収入が定期的に入る状態で転職活動を行うのが得策です。

しかし、仕事を続けるのが困難な場合は無理をせず、早めに退職しましょう。生活費が気になる方は、休職という手もあります。休職手当や失業手当を申請すれば、微々たる額ですが金銭が入ります。

転職サイトを利用する

転職選考のライバルはスキルがある先輩看護師たちです。
即戦力となる人材を求める病院や施設は、教育が必要な第二新卒看護師より、スキルと経験がある看護師を採用する傾向があります。
また、第二新卒看護師向けの求人の量は少なめで、多くの求人が応募条件をつけています。
条件のいい求人を見つけたら、今度は求人の情報収集に加え、履歴書の作成や面接対策も行う必要があります。

仕事をしながら、これらを一人きりで行うのは少々難しいかもしれません。かといって、転職活動のために退職を選ぶのはいい方法とは言えません。

転職活動を成功させるためには、転職サイトの転職サポートサービスを利用するのがおすすめです。

以下は主なサポートの内容です。

転職サポートサービスの内容
  • 希望条件にあった求人の紹介(ネットに公開されていない情報を含む)
  • 求人の内部情報の提供
  • 履歴書の添削
  • 面接対策
  • 面接で聞かれる質問の共有
  • 面接日程の調整
  • 職場見学
  • 条件交渉の代行
  • 内定辞退の代行
  • 円満退職のアドバイス

出典:看護roo!

仕事や勉強が忙しくても、担当の転職エージェントが利用者に代わって転職活動を進めてくれるので、一人で行うよりも早く転職活動を終わらせることができます。

また、担当の転職エージェントが求人に利用者の就職を斡旋してくれる場合もあります。

複数の転職サイトを利用する

転職サイトは2〜3社を併用するのがおすすめです。

理由は3つです。

複数の転職サイトを併用するメリット
  1. 転職サイトによって特徴や強みが違うから
  2. 求人を含む情報を多く入手することができから
  3. 担当者との相性を確認しながら転職活動を進めることができる

転職サイトごとに特徴や強み、そして扱う求人が異なります。例えば、転職サイトAにはある求人が転職サイトBにはない、という場合があるからです。情報を多く入手するためには、複数の転職サイトを併用するのが効率のいい方法です。

転職サイトを利用して得られるメリットは大きいですが、担当の転職エージェントとの相性があわない場合があります。

担当者は転職サイトの運営側に申請すれば変更してもらえますが、その分、転職活動が滞ってしまいます。

しかし、複数の転職サイトを併用していれば、転職活動が滞る心配はなくなります。

新人看護師におすすめの看護師専門転職サイト3選

おすすめの転職サイトを3つ紹介します。
編集部が厳選した、無料で転職サポートサービスが受けられる看護師専門転職サイトです。

1.看護roo!

出典:看護roo!
看護roo!はこんな人におすすめ!
  • 実績が豊富な転職サイトを使いたい人
  • 人間関係で悩んでいる人
  • 病院で働きたい人

看護roo!は東証プライム上場企業が10年以上運営する看護師専門の転職サイトです。

求人数は他のサイトに比べ少なめですが、親切で手厚いサポートが評判です。さらに求人の紹介に併せ、求人の長所・短所・内部情報も教えてくれます。

人間関係や職場環境で悩んだから次の職場は慎重に選びたい、という方にぴったりです。

また、看護roo!は病院の求人を多く扱っています。

公式サイト上の求人検索では、一般病院・大学病院・一般病院+療養・療養型病院・精神病院、4つの項目が設けられています。
看護roo!のように病院の種類を細かく分けている転職サイトは他にはありません。

病院で働きたい方は看護roo!の利用がおすすめです。教育体制が整った職場を紹介してくれるでしょう。

項目内容詳細
掲載数22,260件
応募施設形態一般病院、大学病院、一般+療養、
療養型病院、精神病院、クリニック、
訪問看護、介護施設、健診センター、
保育園・学校、その他施設
対応方法電話、メール
サポート内容求人紹介、情報提供、履歴書サポート、
面接対策、面接で聞かれる質問の共有、
面接日程の調整、病院見学、条件交渉、
内定辞退の代行、円満退職アドバイスなど
受付時間平日9時~21時
運営会社株式会社クイック
調査日:2023/07/11時点

2.マイナビ看護師

マイナビ看護師はこんな人におすすめ!
  • 早く転職したい人
  • 転職について悩んでいる人
  • 看護師資格が活かせる別職種への転職を考えている人

マイナビ看護師は、大手人材紹介会社のマイナビが運営する看護師専用の転職サイトです。
スピーディーで丁寧な転職サポートが評判です。マイナビ看護師の利用者の中には、約10日で転職を成功させた方がいるようです。

また、マイナビ看護師は応募施設形態が非常に充実しており、選択肢が他のサイトより豊富に設けられています。病棟勤務だけにとらわれず、たくさんの選択肢の中から転職先を選ぶことができます。

特に、看護師資格・経験を活かせる一般企業の求人を豊富に扱っています。病棟での勤務はもう懲り懲りだけれどせっかく取った看護師免許を活かして働きたいという方におすすめです。

さらに、転職をするか迷われている方の相談も受け付けています。マイナビ看護師の転職エージェントは看護業界に精通しているので、長所を活かした働き方など、具体的なアドバイスをしてくれるでしょう。

項目内容詳細
掲載数54,411件
応募施設形態病院、クリニック・診療所、
精神病院、精神科クリニック、精神科訪問看護、
美容クリニック、
施設(老人ホーム、老健など)、訪問看護ステーション、
看護師資格・経験を活かせる一般企業、
治験関連企業(CRA、CRCなど)、保育施設、
リハビリテーション病院、その他
対応方法電話、メール
サポート内容求人紹介、面接対策、
書類添削サービス、
条件交渉や日程調整の代行、
入職後のアフターフォロー
受付時間不明
運営会社株式会社マイナビ
調査日:2023/07/11現在

3.レバウェル看護(旧:看護のお仕事)

レバウェル看護はこんな人におすすめ!
  • たくさんの求人情報がほしい人
  • 人間関係で悩んでいる人
  • 面接が苦手な人

レバウェル看護が扱う求人数は業界最多で、その数は10万件以上です。件数が多い分、求人の比較検討がしやすいので、次の職場は慎重に選びたいという方は、レバウェル看護の利用がおすすめです。

レバウェル看護の特徴は求人の数だけではなく、求人に関する情報も多く持っていることです。年間4000回を越える職場訪問を行い、医療方針や辞めた人の退職理由など、細かく情報を収集しています。集めた情報は無料で利用者に提供してくれます。
「人間関係がいい職場で働きたい」など、職場の内部情報を詳しく知りたいという方にピッタリの転職サイトです。

転職サポートも優れています。例えば、面接対策では応募した求人の過去の面接内容や最新の職場情報をもとに対策を一緒に練ってくれます。面接が苦手な方にとっては心強いサポートですね。

項目内容詳細
掲載数145,429件
応募施設形態病院、クリニック、介護施設、
訪問看護、検診センター
対応方法電話、メール、LINE
サポート内容求人紹介、書類添削、面接対策、
日程調整代行、条件交渉・退職相談、
決定後のアフターフォロー
受付時間平日9時~21時
運営会社レバレジーズメディカルケア株式会社
調査日:2023/07/11現在

まとめ

  • 新人看護師でも転職は可能
  • 新人看護師は転職するタイミングに注意が必要-できれば入職後半年後がおすすめ
  • 病棟看護師以外の選択肢もある
  • 新人看護師の転職には転職サイトの利用がおすすめ

今回は、まだ看護師としての経験が浅い新人看護師さんの転職について、コツや注意するポイントをお伝えしました。

知識や技術が未熟な状態での転職はどうしても不安が大きくなってしまいますが、ポイントさえ押さえれば、新人看護師さんであっても多くの選択肢の中から自分に合った職場を選ぶことが可能であるということがわかりました。

現在の職場での業務に疑問や不安が残る場合は、まずは情報収集だけしてみてもよいかもしれません。

新人看護師での転職について悩んでいるのはあなただけではありません。

「自分は看護師に向いていない」などと悲観的にならずに、転職サイトなどプロの力を借りながら、よりよい働き方について考えてみましょう。 

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